Intel次世代のデスクトップ向けグラフィックスカード「Arc Battlemage」シリーズの発表が12月3日に予定されていることが明らかになった。最初のモデルとなるArc B580とB570は12月12日より販売が開始される。
発売スケジュールと製品ライナップ
VideoCardzが独占的に入手した情報によると、Intelは12月3日に新型GPU「Arc Battlemage」シリーズの詳細を発表するとのことだ。この発表では、ミドルレンジ市場向けの2モデル、Arc B580とArc B570が主役となる。両モデルはIntelのリファレンスデザインである「Limited Edition」モデルとして、まず市場投入される。
製品発売は12月12日に開始され、同日にIntel製リファレンスデザインのレビューが解禁となる。パートナーメーカー各社が独自の冷却設計やオーバークロック設定を施したカスタムモデルについては、翌13日にレビューが解禁される。このように段階的なレビュー解禁により、リファレンスモデルとカスタムモデルそれぞれの特徴を詳しく比較検討できる形となっている。
Intelはすでにパートナーメーカーへの技術情報の提供を開始しており、カスタムモデルの開発も最終段階に入っているとされる。ただし、初期出荷については限定的になる可能性が指摘されており、特にカスタムモデルの本格的な市場投入には若干の時間がかかる見込みだ。
確認された製品仕様と価格帯
フラッグシップとなるArc B580は、20基のXe2コアを搭載し、19Gbpsの12GB VRAM(192bit接続)を備える。ブーストクロックは2.8GHzに達する。価格は250ドルに設定され、NVIDIA GeForce RTX 4060 Tiと同等の性能を狙うようだ。
一方、Arc B570の詳細仕様は未公表だが、18基のXe2コアを搭載するとの情報がある。価格は200ドル前後になると予想される。
今後の展開
より上位のB7xxシリーズや、エントリー向けB3xxシリーズは初期ラインナップには含まれていない。特にArc B770は無期限延期の可能性があり、Arc B380は2025年まで登場しない見込みだ。また、初期出荷量は限定的で、本格的な入手は2025年以降になる可能性が指摘されている。
Xenospectrum’s Take
IntelのBattlemageは、ミッドレンジ市場を狙った戦略的な製品投入と見える。250ドル帯でRTX 4060 Tiと互角の性能を実現できれば、価格性能比で優位に立てる可能性がある。ただし、初期出荷量の制限や上位モデルの延期は、IntelのdGPU事業における製造能力とリソース配分の課題を示唆している。2025年の本格展開までに、ドライバーの完成度向上とサプライチェーンの整備が成功の鍵となるだろう。
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