OpenAIの次世代AIモデル「GPT-4.5」が間もなく公開される見込みだ。ChatGPTのAndroidアプリに「GPT-4.5 research preview」への言及が確認され、初期段階ではPro会員向けに限定提供されるようだ。
GPT-4.5のリリースがAndroidアプリで示唆される
ChatGPTのAndroidアプリで「GPT-4.5 research preview」に関する通知が確認された。この通知には「Try the GPT-4.5 research preview—Pro users now have access to our newest, largest model.(GPT-4.5研究プレビューを試してください—Proユーザーは最新かつ最大のモデルにアクセスできるようになりました)」と表示されている。
https://twitter.com/DylanNeve10/status/1894685259104461249
Bleeping Computerの報告によれば、現時点では通知をタップしても機能しないが、これはGPT-4.5の正式リリースが近いことを強く示唆している。通知は予定より早く表示された可能性があるという。
OpenAIのCEO、Sam Altman氏は最近、ChatGPTのモデル名称を簡素化する方針を発表した。現在、同社は「GPT-4o」「GPT-4o with scheduled tasks」「o1」「o3-mini」「o3-mini-high」など複数のモデルを提供しており、この複雑さがユーザーの混乱を招いているとの認識を示した。今後は「GPT-4.5」「GPT-5」といったより直感的な名称体系に移行するとしている。
GPT-4.5が目指す人間的思考プロセスとAGIへの一歩
GPT-4.5は単なるバージョンアップを超えた大きな転換点となる可能性がある。Altman CEOの過去の発言によれば、この新モデルはより人間的な思考プロセスを模倣するアルゴリズムを採用している可能性がある。具体的には、複雑な問題を小さなステップに分解して段階的に解決する能力が強化されていると見られる。
現行のGPT-4oと比較して、GPT-4.5はより細かい推論ステップを踏むことで、精度と信頼性の向上が期待される。また、「o3」技術の統合により、OpenAIは人工一般知能(AGI)の重要なマイルストーンに到達したと主張する可能性もある。
ただし、OpenAIの定義する「知能」が一般的な見解と必ずしも一致するわけではないだろう。実際の評価は、このアップデートがチャットボットの有用性と影響力を実質的に向上させるかどうかにかかっているだろう。
リリース時期については様々な推測があり、一部では今週中という噂もあるが、OpenAIのアプリがまだ新モデルに完全対応していないことから、もう少し時間がかかる可能性もある。同社からの公式発表はまだなされていない。
ChatGPTウェブインターフェースの刷新と今後の展開予測
GPT-4.5の登場に合わせて、ChatGPTのWebインターフェースも大幅に改良される。AI研究者のTibor Blahoによって発見された情報によれば、OpenAIは「詳細なリサーチ」「Canvas」「画像ベースの操作」などの機能を統合した新しいファイルピッカーを開発中のようだ。
この新インターフェースにより、ユーザーはより直感的にモデルを選択し、様々な機能を切り替えられるようになる。特に注目されるのは「詳細なリサーチ(Deep Research)」モードだ。このモードが有効になると、ChatGPTの入力フィールドは「I can research in the background to deliver a detailed report…(詳細なレポートを提供するためにバックグラウンドでリサーチできます…)」というメッセージに変わり、より高度な情報収集と分析が可能になるという。
GPT-4.5モデルとこれらのインターフェース改良は、まずはChatGPT Pro(月額200ドル)ユーザーに提供された後、段階的にPlus会員(月額20ドル)や無料ユーザーへと展開される見込みだ。具体的な展開スケジュールはまだ明らかになっていないが、OpenAIは近日中により詳細な情報を共有するとみられている。
この展開はAI業界全体にも影響を与える可能性があり、競合他社も同様の機能強化や料金体系の見直しを迫られるかもしれない。
Source
- Bleeping Computer: OpenAI’s GPT 4.5 spotted in Android beta, launch imminent
コメント