Appleは独自チップ「A」及び「M」シリーズをiPhone、iPad、Macと、同社のその全てのデバイスに展開しているが、同社はこのカスタムチップの裾野を更に広げ、独自のAIアクセラレータの開発を行っている可能性が報じられた。
リーカーの“Phone Chip Expert”が中国Weiboに投稿した情報によると、AppleがAIサーバー向けのカスタムチップを開発しているとのことだ。あまり詳細には踏み込んでいないが、彼はこのチップはTSMCの3nmプロセスによって製造されると主張している。
リーカーによると、このカスタムチップは2025年後半に量産されると述べている。TSMCの3nmプロセスにはいくつかのバリエーションがあり、Appleが昨年のA17 Proの量産に使用したのは「N3B」だが、このAIサーバーチップが2025年後半に登場するとなれば、恐らくN3Bの改良型である「N3E」が使用される可能性が高いだろう。N3Eノードは、AppleのA18 Pro、次期Snapdragon 8 Gen 4、Dimensity 9400に用いられると言われている。Appleがこのカテゴリのカスタムチップを開発する最終目標が何なのかについては、現在のところ詳細は不明だ。
これまでの情報では、AppleはiOS 18でAI関連タスクの処理をクラウドに頼るのではなく、オンデバイスで行うようになるかもしれないと報告されていた。だが、今回の情報が正しいのならば、Appleはデバイス上でローカルに実行されるAIだけに注力しているわけではないことが示唆される。オンデバイス処理が可能なデバイスには、A18 Proのような最先端のチップセットが搭載され、それを可能にするために、より大きなNeural Enginesを搭載する可能性がある。オンデバイスのAI機能をサポートするのに十分な処理能力を持たない古いSoCについては、クラウドベースの処理が必要になるだろう。AppleのAIサーバーチップは、高速なクラウドベース処理やその他のAI中心機能の性能を向上させる可能性がある。
AppleがAIサーバーを必要とし、TSMCとプロセッサーを設計するという主張は論理的な帰結としては正しい物にも思える。ただし、これらはあくまでも仮定の話であり、公式な発表ではないため、その点を考慮しておくのが得策だろう。
Sources
コメント