台湾と言えば、世界最大の半導体製造企業TSMCのお膝元であり、世界的な半導体の一大製造拠点だが、Googleはこの地に新たなハードウェアとエンジニアリングのハブを新設することを明らかにした。
台湾はAI開発における数え切れないほどの画期的な進歩を牽引してきました。私たちは、この地でGooglerたちが築き上げた遺産を誇りに思っています。そして、これからもずっと、役に立つ包括的なテクノロジーを作り続けていきたいと考えています。今回の新北市での事業拡大は、台湾のハイテクおよび研究コミュニティに対する当社のコミットメントを強化するものであり、次世代のグローバルな才能の育成を支援するものです。
Googleの2023年第4四半期の財務報告によれば、同社のハードウェア部門が約107億9000万ドルを売り上げ、大幅な成長を遂げている事が明らかになった。今回のGoogleの台湾における戦略的拡大は、ますます好調なPixelスマートフォンを初めとする同社のハードウェアへの取り組みを加速させる考えに基づく物とみられる。
台湾の存在は、ハイテク全盛の時代においてますます重要さを増している。これは、言わずもがな最先端半導体製造技術に依拠する物であり、台湾だけで、世界の半導体の60%以上、最先端チップに限れば実に90%以上を生産しているのだ。Googleがこの地にハードウェア製造拠点を整備するのも当然の流れだろう。
今回Googleは新しいオフィスを、新北市のTParkキャンパス内に設置する。これにより、数千人のGoogleスタッフを雇い入れると同時に、ハードウェア・エンジニアリングと開発のための新しいラボを提供する。
新オフィスは、ハイテク大手の責務でもある、持続可能性への配慮も忘れていない。建物はエネルギー効率を考慮して設計されており、240枚の太陽光発電パネルと再生可能エネルギーを利用するためのバッテリーが組み込まれている。
環境面だけでなく、このビルのデザインは台湾文化へのオマージュでもあり、台湾の活気ある文化祭からインスピレーションを得ることで、地元のアイデンティティを育んでいる。
台湾に新しいハードウェア・ハブを開設することは、Googleの今後のハードウェア戦略と共に、AI戦略上でも重要な意味を持ってくる事だろう。
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