インドのウッタルプラデーシュ州バレイリー県で、Google Map(グーグルマップ)の誘導に従って運転していた3名が未完成の橋から転落し死亡する事故が発生した。被害者たちはグルガオンからバレイリーに向かう途中、工事中のラムガンガー川に架かる橋を夜間に走行中、突如として途切れた橋から転落したとされる。現地当局は、モバイル記録から事故直前までGoogle Mapを使用していたことを確認している。
事故の詳細と被害状況
事故は土曜日の深夜、ウッタルプラデーシュ州バレイリー県のファリドプール地区で発生した。グルガオンのセキュリティ会社に勤務するNitin Kumar氏(30歳)とその従兄弟のAjit Kumar氏(35歳)、そして遠縁にあたるAmit Kumar氏(30歳)の3名は、通常であればモラダバード・バレイリールートを使用するところ、土曜の夜にブダウンで行われた親族の集まりに参加したため、ブダウン・ファリドプールルートを選択した。彼らは日曜日に予定されていた結婚式に出席するため、ダタガンジからファリドプールへと向かっていた。
事故の発見は翌日の日曜朝まで遅れることとなった。現場近くのカラルプール村の住民たちが、未完成の橋の下に転落した車両を発見し、直ちに当局に通報。これを受けてファリドプールとダタガンジの警察チームが現場に急行した。ファリドプール管区警察官のAshutosh Shivamは、ボートを使用して遺体の収容作業を実施したことを確認している。
捜査にあたったファリドプールの警察署長Rahul Singh氏によると、車内からはグルガオンのセキュリティ会社の身分証明書が発見された。事故現場となった橋は、数ヶ月前の洪水によってファリドプール側の部分が流失しており、UP州橋梁公社による再建工事が開始されたばかりの状態だった。夜間の視界が限られる中、運転手は橋の途切れた部分を認識することができず、そのままラムガンガー川へと転落したものとみられる。現場の状況を撮影した映像には、地上数十フィートの高さで突如として途切れた橋の端から、多くの見物人が事故現場を見下ろす様子が映し出されている。
遺体は検視のため搬送され、各被害者の家族に対して悲報が伝えられた。Nitin Kumar氏とAjit Kumar氏はファルカバード在住、Amit Kumar氏はマインプリ在住とされ、いずれも家族からの確認を経て身元が特定された。この痛ましい事故は、デジタルナビゲーションシステムの信頼性と、工事現場における安全対策の不備という、二つの重大な問題を浮き彫りにすることとなった。
事故原因と責任の所在
被害者の親族であるPramod Kumar氏は、「Google Mapで経路を確認しながら運転していたにもかかわらず、未完成の橋から転落してしまった。道路は封鎖されるべきだったし、地図上でも橋が完成していないことを示すべきだった」と述べている。ファリドプールのSDM(地区行政官)Gulab Singh氏は、「橋はUP州橋梁公社が建設中で、ブダウン側のアプローチ道路が開放されていた」と説明し、調査の実施と責任者への措置を約束した。
Source
- The Economic Times: Google Maps leads three men to death as car plunges from incomplete bridge into river in Bareilly, UP
Meta Description
インドで発生したGoogle Maps誤誘導による橋からの転落死亡事故の詳細と、デジタルナビゲーションの安全性に関する問題点を解説。テクノロジーと実インフラの乖離がもたらす新たな課題を考察する。
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