GoogleによるPebbleOSソースコード公開を受け、創設者Eric Migicovsky氏主導の「RePebble」プロジェクトが3月18日に新型スマートウォッチ発表に向けたカウントダウンを開始。物理ボタン操作と長時間バッテリーを特徴とする注目の新モデルが間近に迫る。
発表カウントダウンが始動、3月18日に詳細公開へ
「RePebble」プロジェクトは、3月18日に重要な発表を行うことを予告するメールを登録者に送信した。メールには「Time to get excited!(興奮する時が来た!)」というメッセージと共に、現地時間3月18日午前9時(日本時間3月19日午前1時)に発表が行われることが記されている。
同時に、公式ストアサイト(store.repebble.com/countdown)では、発表に向けたカウントダウンが進行中だ。サイトにはPebbleスマートウォッチの画像と「hello」の文字が表示されている。
複数の情報筋によると、この発表ではおそらく新しいPebbleライクなスマートウォッチの詳細が明らかになり、同時に予約注文が開始される可能性が高いとされている。
新型モデルは伝統を継承しつつ進化か
Pebbleの創設者Eric Migicovsky氏は既に、新しいスマートウォッチについていくつかの情報を明らかにしている。新モデルは元のPebbleと同様の仕様と機能を持ちながらも、新たな機能も追加されるという。
特筆すべき特徴としては以下が挙げられる:
- モダンなスマートウォッチとは異なり、タッチスクリーンではなく物理ボタンによる操作
- 既存のPebbleアプリやウォッチフェイスとの互換性
- AndroidとiOSの両方をサポート
- 最大1週間持続するバッテリー寿命
- 黒と白の2色展開
Migicovsky氏は2月に開発ボード上で動作するソフトウェアの画像を共有しており、「ほぼ記憶しているとおりだが、自分で修正や改善ができるオープンソースソフトウェアが搭載されている」と述べている。9to5Googleとの会話では、新ハードウェアはPebble 2に似た設計になる可能性があることも示唆された。
Pebbleの歴史とプロジェクト誕生の背景
かつてPebbleは2015年にKickstarterで史上最高額の資金調達を行うなど、熱狂的なファンを持つスマートウォッチブランドだった。しかし2016年末、同社はFitbitに買収され、その後Fitbitも2021年にGoogleに買収された。
今年1月、Googleが突如としてPebbleOSのソースコードを公開した。これにより、開発者たちは古いPebbleスマートウォッチに新たな命を吹き込むことが可能となった。
このソースコード公開に呼応する形で、Migicovsky氏は小規模なチームと共に新しいPebbleライクなハードウェアの開発に取り組んでいることを発表。「RePebble」というプロジェクト名で開発が進められている。この度のソースコード公開により、Pebbleというブランドが新たな形で復活する道が開かれた形だ。
厳しい市場競争とファンの期待
新しいPebbleOSウォッチの価格はまだ発表されていないが、スマートウォッチ市場は近年非常に競争が激化している。元のPebble Watchは2013年の発売時に99ドルで、これは現在のインフレ調整で約135ドルに相当する。
Amazfit Active 2のような競合製品がAmazon.comで99.99ドルで販売されているなど、新しいPebbleOSウォッチは発売時に厳しい競争に直面することになるだろう。
しかし、物理ボタン操作や1週間持続するバッテリー寿命など、現代のタッチスクリーン主流のスマートウォッチとは一線を画す特徴を持つことから、独自のニッチを確立できる可能性もある。また、かつてのPebbleユーザーからは、シンプルで使いやすいインターフェースとオープンな開発環境を持つスマートウォッチの復活に大きな期待が寄せられている。
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