Googleは、伝統的にPixelスマートフォンシリーズに同一の「Tensor」プロセッサを搭載してきるが、最新のPixel 9シリーズ全てが搭載する「Tensor G4」が、モデルによって異なるパフォーマンスを示す可能性が浮上した。ベンチマークテストの結果、Tensor G4の性能は搭載されるPixelモデルによってばらつきがあり、一部のケースでは前世代のモデルを下回る結果も報告されているようだ。
Tensor G4の性能に疑問符、モデル間で大きな差
GoogleのPixel 9シリーズに搭載される予定のTensor G4プロセッサについて、複数のベンチマークテスト結果が明らかになった。@DameTechChannelがXで公開したGeekbench 6のスコアによると、Tensor G4の性能はPixel 9のモデルによって大きく異なるようだ。
特筆すべきは、基本モデルのPixel 9がマルチコア性能で前世代のPixel 8をも下回る結果を示したことだ。一方、上位モデルのPixel 9 Proは、シングルコアテストでPixel 8 Proと比較して11%の性能向上を見せたものの、マルチコアテストではわずか5%の向上にとどまっているという。。
この予想外の結果には、いくつかの要因が考えられる。一つは、Geekbench 6がTensor G4に最適化されていない可能性だ。もう一つの理由として、Pixel 9の冷却システムの問題が挙げられる。適切な放熱設計がなければ、プロセッサは熱によるスロットリングを起こし、性能が低下する可能性があるからだ。
また、、GoogleがTensor G4を複数のバリエーションで提供する可能性も考えられる。以前のPixel 8aでも、パッケージングに差を付け、コストを抑えた標準モデルより性能が低いTensor G3が使用されていたことが明らかになっており、。同様に、Tensor G4もSamsungのFOWLP(Fan out Wafer Level Packaging)を採用した高性能版と、そうでないバージョンが存在する可能性がある。
これらの結果は、GoogleのPixelシリーズの製品戦略に新たな視点を提供している。高価格帯のモデルには高性能版のTensor G4を、廉価モデルには性能を抑えたバージョンを搭載するという戦略が考えられる。しかし、この推測を裏付けるには、Tensor G4の詳細な分析が必要となるだろう。
Googleは来週、3つのPixel 9モデルとともにTensor G4を正式発表する予定だ。予約受付も同日開始され、8月第4週には出荷が開始されるとの報告も出ている。今月中にもこのベンチマーク結果の真相が明らかになることだろう。
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