Appleが次世代M4チップを搭載した新型Macのテストを開始した ようだ。更にBloombergが複数の信頼できる情報筋と開発者ログからの情報に基づく物として報じているところでは、同社は基本モデルのRAMを8GBから16GBへと倍増させる可能性が高く、これまで頑なに搭載RAMをケチってきたAppleの姿勢が大きく転換する可能性がありそうだ。
M4搭載Macは高性能10コアCPUと10コアGPUを搭載
BloombergのApple記者Mark Gurman氏の報告によれば、Appleは現在4種類の新型Macをテストしているとのことだ。これらのマシンはすべてM4チップと共に、16GBまたは32GBのRAMを搭載しているという。この変更は、現行モデルの基本構成である8GBから大幅な増加を意味し、ユーザーからの長年の要望に応えるものとなる。
M4チップの構成については、テスト中の4モデルのうち3つが10コアCPUと10コアGPUを採用しているとされる。これは現行のM3チップと同様のコア数だが、アーキテクチャの改良により性能や効率性の向上が期待される。一方で、残りの1モデルは8コアCPUと8コアGPUを搭載した低スペックバージョンとなっている。
興味深いのは、これらのスペックがAppleが最近発表したM4搭載iPad Proの構成と若干異なる点だ。iPad Proでは、256GBと512GBモデルが9コアCPUと10コアGPUを採用しているのに対し、1TBと2TBモデルではCPUが10コアに増強されている。この違いは、MacとiPadで異なる性能最適化戦略を取っている可能性が考えられる。
新型M4 Macのラインナップには、MacBook Pro、Mac mini、iMacがあるようだ。Gurman氏の情報によると、これらの製品は2024年後半から2025年にかけて順次発表される予定であり、特にMac miniに関しては新しい薄型デザインを採用し、大幅な改良が見られるという。
また、搭載RAMが16GBからになるという変化も大きい。これまでAppleはMacがWindowsよりもメモリ管理に優れ、搭載RAMもCPU、GPU等がすべて同じ物理的メモリプールを共有してアクセスするユニファイドメモリを採用していることから、Macの8GBはWindowsの16GB RAMと同じくらい快適に使えると主張していた。だが、実際の利用シーンではアプリの高機能化も相まって、基本的な使い方でも8GBでは不足する場面も少なくなく、ユーザーからは16GBを基本にして欲しいという要望が何年も叫ばれていたわけだ。
だがAppleの今回の方針転換は、そうしたユーザーの声に応える物ではないようで、Appleが推進する人工知能機能「Apple Intelligence」の要件があると考えられる。16GBのRAMを標準装備することで、これらの新機能をより効果的にサポートできる可能性が高い。また、この変更はプロユーザーやマルチタスクを多用するユーザーにとって大きな恩恵となるだろう。
しかし、M4 ProやM4 Maxチップに関する情報は現時点で明らかになっていない。これらのハイエンドチップは、14インチおよび16インチのMacBook Proモデルに搭載される見込みだが、その詳細については今後の情報を待つ必要がある。
さらに、Appleは今後1年以内に全Macラインナップをアップグレードする計画であるという報道もある。これにはM4 Ultraチップを搭載したMac StudioやMac Proも含まれており、2025年春頃またはWWDCイベントでの発表が予想されている。
なお、今回の情報はあくまで開発者ログに基づくものであり、最終的な製品仕様は変更される可能性がある。しかし、基本モデルのRAM増量は、多くのユーザーにとって歓迎すべき変更となることは間違いない。
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