NVIDIAの次世代GeForce RTXシリーズ、通称「Blackwell」GPUの消費電力が大幅に増加する可能性が高いという情報が、信頼できる情報源からもたらされた。そして、フラッグシップモデルのRTX 5090は、現行のRTX 4090と比較して33%増の600Wもの電力を消費する可能性があるという。
RTX 5000シリーズ、消費電力の大幅増加の内訳
著名なハードウェアリーカーKopite7kimi氏の情報によると、NVIDIAのGeForce RTX 50 “Blackwell” GPUシリーズは、現行のRTX 40シリーズを大きく上回る電力を消費する見込みだ。具体的な数字を見てみよう:
- RTX 5090: 600W (RTX 4090の450Wから33%増)
- RTX 5080: 400W (RTX 4080の320Wから25%増)
- RTX 5070: 250W以上 (RTX 4070/Sの200/220Wから約15%増)
これらの数字は、グラフィックボードのTDP(熱設計電力)を示している。実際のゲームプレイ時の消費電力は、これらの数値を下回る可能性が高いが、それでも大幅な増加は避けられそうにない。
興味深いことに、Kopite7kimi氏はRTX 5080が全体的なパフォーマンスでRTX 4090を10-15%上回る可能性があると示唆している。しかし、これがラスタライゼーション、レイトレーシング、あるいはその組み合わせのどの指標を指しているのかは不明だ。
さらに、RTX 5090とRTX 5080は、それぞれ1つの16ピン電源コネクタを搭載する可能性が高いとされている。これは、増加した電力需要に対応するためだ。
高消費電力化がもたらす影響と課題
この消費電力の大幅な増加は、ゲーマーや専門家にとって高い処理能力をもたらす一方で、いくつかの課題も提起している。
まず、電源ユニット(PSU)への要求が高まることが予想される。例えば、RTX 5070を搭載したミドルクラスのゲーミングシステムでも、500W以上のPSUが必要になる可能性がある。さらに、PSUを50%負荷で運用することを好むユーザーの場合、CPU、GPU、その他のシステムコンポーネントを考慮すると、少なくとも800WのPSUが必要になるかもしれない。
個人レベルでは大きな問題にならないかもしれないが、長期的に見て、数百万人のゲーマーがシステムをアップグレードすることを考えると、電力網に大きな負担をかける可能性がある。データセンターやEVの普及も加わると、国内外の電力供給に問題が生じる可能性も否定できない。
NVIDIAのような企業には、パフォーマンスを向上させつつ、前世代よりも効率的に動作するグラフィックボードソリューションの開発が求められる。デジタル社会の要求に電力供給が追いつかなくなる未来は避けたいところだ。
RTX 5000シリーズは2024年末に発表される可能性があるが、複数の報道によると、実際の発売は2025年にずれ込む可能性もある。消費者としては、これらの高性能GPUの恩恵を受けられる一方で、電力消費量増大に伴う影響にも注意を払う必要がありそうだ。
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