Sonyが次世代ゲーム機「PlayStation 5 Pro」(PS5 Pro)を正式に発表した。2024年11月7日に発売される新型機は119,980円(米国では699ドル)と、想像以上に高価格で販売される。だが、従来のPS5では困難だった高フレームレートと高画質の両立を実現しており、更なる高度なゲーム体験を約束するはずだ。
PS5 Proがもたらす新たなゲーム体験
PlayStation 5 Proは、2020年に発売されたPS5の中間世代アップグレードモデルとして位置付けられる。従来モデルと同じゲームライブラリを使用できる一方で、グラフィック性能を大幅に向上させている。SonyのリードアーキテクトであるMark Cerny氏によると、新型機の目標は「ゲームクリエイターが望むグラフィックスを、プレイヤーが好む高フレームレートで提供すること」だという。
具体的には、PS5 Proは従来のPS5と比較して最大45%高速なレンダリングを実現する。これは、67%多いコンピュートユニットと28%高速なビデオメモリを搭載したことによって実現している。結果として、多くの既存PS5ゲームで「フィデリティモードに近いグラフィックを60fpsのパフォーマンスで」提供できるようになるとのことだ。
また、PS5 Proは2TBのSSDを標準搭載しており、ストレージ容量も倍増している。ただし、光学ドライブは別売(11,980円)となっており、ディスクを読み取りたい場合は追加購入が必要となる。
PS5 Proの特筆すべき技術的特徴として、レイトレーシング性能の向上がある。Cerny氏によると、新型機では個々の光線を「PS5の2倍から3倍の速度で」計算できるという。これにより、『Gran Turismo 7』では60fpsでの車体間反射が可能になり、『ホグワーツ・レガシー』ではより現実的な影の表現が実現する。
さらに、AIを活用した画像処理技術も導入される。「PlayStation®スペクトルスーパーレゾリューション (PSSR)」と呼ばれるこの技術は、NVIDIAのDLSSに類似したAI駆動のアップスケーリングを行う。例えば、『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』では、遠距離にある群衆がより鮮明に表示されるようになる。
Sonyは「PS5 Pro Enhanced」というマーケティングラベルを導入し、新型機の性能を最大限に活用できるタイトルを明示する。現時点で以下のゲームが対応を予定している:
- Alan Wake 2
- アサシン クリード シャドウズ
- Demon’s Souls
- ドラゴンズドグマ2
- FINAL FANTASY VII REBIRTH
- Gran Turismo 7
- ホグワーツ・レガシー
- Horizon Forbidden West
- Marvel’s Spider-Man 2
- ラチェット&クランク パラレル・トラブル
- ザ クルー:モーターフェス
- THE FIRST DESCENDANT
- The Last of Us Part II Remastered
加えて、「PS5 Proゲームブースト」機能により、対応するPS4およびPS5ゲームのパフォーマンスが安定化または向上する可能性がある。
PS5 Proは9月26日より予約受付を開始し、11月7日に一般販売が開始される。119,800円という高価格設定は、一部のゲーマーにとっては躊躇する要因になるかもしれないが、高フレームレートと高画質の両立を求めるコアゲーマーには魅力的な選択肢となりそうだ。
Source
- PlayStation.Blog: PlayStation®5 Proを発表! PlayStation®史上最高の映像美の実現へ
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