Googleの次世代スマートフォン、Pixel 10シリーズの開発が着々と進んでいる。新たなリークによって、2025年に発売予定のPixel 10ファミリーのコードネームとラインナップ情報が明らかになったが、どうやら、GoogleはPixel 9aを含む5つのモデルを準備しており、コンパクトなProモデルの継続や折りたたみ式デバイスの進化など、その構成はどうやら今年と変わらないようだ。
Pixel 10シリーズの全貌:5つのモデルとそのコードネーム
2025年のGoogleスマートフォンラインナップは、以下の5モデルで構成される予定だ:
- Pixel 9a – コードネーム「Tegu」
- Pixel 10 – コードネーム「Frankel」
- Pixel 10 Pro – コードネーム「Blazer」
- Pixel 10 Pro XL – コードネーム「Mustang」
- Pixel 10 Pro Fold – コードネーム「Rango」
これらのコードネームは、Googleの伝統的な命名パターンを踏襲している。Pixel 9シリーズで採用された爬虫類テーマから、Pixel 10シリーズでは馬に関連するテーマへと移行していることが分かる。「Frankel」「Blazer」「Mustang」といったコードネームは、明らかに馬を連想させるものだ。
興味深いのは、Pixel 10 Pro Foldのコードネーム「Rango」だ。これは前世代のPixel 9 Pro Foldのコードネーム「Comet」とは異なり、むしろPixel 9シリーズの爬虫類テーマに近いように見える。この不一致は、「Rango」が別のデバイスを指している可能性や、Googleの戦略変更を示唆しているかもしれない。
Pixel 9aに関しては、既に複数回リークされていた「Tegu」というコードネームが再確認された。Teguは南米に生息するトカゲの一種で、Pixel 9シリーズの爬虫類テーマを引き継いでいる。Pixel 9aは例年通り、2025年5月頃のGoogle I/Oイベントで発表される見込みだ。
PixelシリーズのラインナップはPixel 9で固まった?
Pixel 10シリーズで特筆すべきは、コンパクトなProモデルの継続だ。Pixel 9 Proで導入された小型フラッグシップモデルが、Pixel 10 Proとして引き続き提供される予定だ。これは、高性能でありながらコンパクトなスマートフォンを求める消費者のニーズに応える動きといえる。
Googleのこの戦略は、競合他社との差別化を図る上で重要だ。AppleのiPhone 12 miniシリーズは、バッテリー持続時間の問題や、エントリーレベルの位置づけにより成功を収めることができなかった。Samsungは、Galaxy S24で6.2インチの比較的コンパクトなモデルを提供しているが、Ultraモデルとはスペックが異なる。
この点で、Pixel 10 ProとPixel 10 Pro XLは、画面サイズとバッテリー容量(および充電速度)以外は同一スペックを維持する予定だ。これにより、ユーザーは性能を犠牲にすることなく、好みのサイズを選択できる。
さらに、Pixel 10シリーズでは、Tensor G5チップの採用が期待されている。このチップは、GoogleがSamsungからTSMCへとチップ製造パートナーを変更した初めての製品となる可能性が高い。TSMCの最先端の3nmプロセスを採用することで、性能と電力効率の大幅な向上が見込まれる。
また、Pixel 10 Pro Foldの存在は、Googleが折りたたみ式スマートフォン市場に本格的に参入する意思を示している。ただし、Google幹部の発言によると、「Pixel Flip」のような縦折りモデルの開発には現時点で注力していないとのことだ。
Xenospectrum’s Take
Google Pixel 10シリーズの情報が明らかになったことで、スマートフォン市場の今後の動向がより鮮明になってきた。特に注目すべきは、Googleがコンパクトなフラッグシップモデルを継続して提供する姿勢だ。これは、大画面化が進む中で、片手で操作しやすいサイズを求めるユーザーのニーズに応える重要な動きといえる。
また、Tensor G5チップの採用は、Googleのハードウェア戦略における大きな転換点となるだろう。SamsungのIPではなく、独自設計へと移行し、TSMCの最先端プロセスを活用することで、Pixelシリーズの性能と電力効率が飛躍的に向上する可能性がある。これにより、AppleやSamsungといった競合他社との技術格差を縮め、さらには逆転する可能性も出てくるだろう。
折りたたみ式スマートフォンに関しては、Googleが慎重な姿勢を見せていることが興味深い。Pixel 10 Pro Foldの開発は継続しているものの、「Pixel Flip」のような新しいフォームファクターへの展開には消極的な様子だ。これは、市場の需要と技術的成熟度を見極めようとする賢明な判断と言えるかもしれない。
2025年のスマートフォン市場は、これまで以上に多様化と高性能化が進むことが予想される。Google Pixel 10シリーズが、この市場でどのような位置づけを獲得し、ユーザーにどのような価値を提供できるのか、今後の展開が非常に楽しみだ。
Source
- Android Headlines: Exclusive: Google Pixel 10 Codenames Leak For All Devices!
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