GoogleがAndroid 15 QPR1 Beta 1を特定のPixelデバイス向けに公開した。この最新のベータ版は、安定版Android 15のリリースを控えた重要な開発マイルストーンとなる。QPR(Quarterly Platform Release)は、通常の月次バグ修正よりも大規模な変更を提供し、主要なAndroidリリースを待たずに新機能やUIの改良を導入する理想的な機会となっている。
Android 15 QPR1 Beta 1の詳細と対象デバイス
Android 15 QPR1 Beta 1(ビルド番号:AP41.240726.009)には2024年8月のセキュリティパッチが含まれており、以下のPixelデバイスで利用可能となっている:
- Pixel 6シリーズ(Pixel 6、Pixel 6 Pro、Pixel 6a)
- Pixel 7シリーズ(Pixel 7、Pixel 7 Pro、Pixel 7a)
- Pixel 8シリーズ(Pixel 8、Pixel 8 Pro、Pixel 8a)
- Pixel Fold
- Pixel Tablet
注目すべき点として、最新のPixel 9シリーズはこのベータプログラムに含まれていない。代わりに、Pixel 9シリーズは現在Android 15 Beta 4.2を受け取っている。これは、新デバイスに独自の開発サイクルが適用されている可能性を示す物かもしれない。
QPR1 Beta 1は、Android Betaプログラムを通じて既存のベータテスターに自動的に配信される。しかし、安定版Android 15を優先して受け取りたいユーザーは、注意が必要である。QPR1 Beta 1をインストールする前に、google.com/android/betaからオプトアウトする必要がある。
重要な注意点として、QPR1 Beta 1から安定版Android 14に戻す場合、デバイスの初期化が必要となる。そのため、ユーザーは慎重にベータ版の導入を検討する必要がある。
このベータ版には、まだ完全には実装されていない新機能の兆候が含まれている。特に注目されるのは、デスクトップモードの改良である。開発者オプションに新しい「Enable desktop mode on secondary display」トグルが追加されたが、現時点では機能は限定的である。
Androidの専門家Mishaal Rahman氏の詳細な調査によると、この新しいデスクトップモードには以下の特徴が期待されている:
- 拡張されたウィンドウ管理機能
- アプリ名やアイコンを表示するタイトルバー
- フルスクリーン、分割画面、フリーフォームモードを切り替えるメニュー
- ウィンドウスナッピングのサポート
ただし、これらの機能は現在のベータ版では完全には実装されておらず、今後のアップデートで導入される可能性がある。
今後の展開とリリーススケジュール
GoogleはQPR1の正式リリースを2024年12月に予定している。それまでの間、さらなる改良や新機能の追加が期待される。安定版Android 15のリリースは数週間後に予定されているが、正確な日付はまだ発表されていない。
過去の傾向から、安定版Android 15は2024年10月初旬にリリースされる可能性が高い。これは、前年のAndroid 14が10月初旬にリリースされたことを考慮した推定であり、Pixel 9シリーズの販売が早まったことを考えると、もう少し早い可能性もあるかも知れない。
Source
- Android Authority: Android 15’s revamped desktop mode takes one step closer to release
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