Androidスマートフォンにおいて、Snapdragonに代表されるQualcommと市場を二分するMediaTekがWindows向けにArmベースチップの開発を行っている事が噂されていたが、今回Reutersが改めて新たな情報源から得た情報として、この可能性を報じている。
MediaTekは複数のWindows向けArmチップセットを開発している?
Microsoftが先日発表したAI機能を強化した「Copilot+ PC」は、発売当初はArmアーキテクチャベースのQualcomm製Snapdragon Xチップ搭載デバイスにのみ限られるが、AI性能に関しては最近AMD、Intel共にそれぞれQualcommを上回る性能を誇るプロセッサを発表し、AI PC競争が早速始まろうとしている。
Copilot+ PCに関してはこの三社による三つ巴になるかと思われたが、今後ここにMediaTekが加わるかも知れない。
Reutersによると、この件に詳しい3名の情報提供者から、MicrosoftとQualcommのWindows on Armに関する独占的なチップ供給契約が終了する来年を目処に、MediaTekがWindows PC向けArmチップの開発を行っているとの情報を得たとのことだ。
MediaTekのWindows向けチップは、Armの既製デザインに基づいており、既製でテスト済みのチップコンポーネントを使用するため、開発スピードはかなり速いとのことだ。
既にMediaTekとNVIDIAが共同でWindows向けArmチップの開発を行っている事も伝えられているが、Reutersへの情報提供者によれば、今回の取り組みはNVIDIAとの協力関係とは別の物になるという。
MediaTekの今回の取り組みは、独自開発の安価なArm版Windows向けプロセッサを提供する事で、QualcommのSnapdragon Xとは別のセグメントを狙うと言う可能性が考えられる。そして
台湾の経済日報によって先日伝えられた内容によれば、MediaTekとNVIDIAが開発するチップは2024年第3四半期にテープアウトし、価格は300ドルとかなり高額な物になるとのことだ。恐らくこちらはNVIDIAの高性能なGPUを搭載した物となり、QualcommやIntel、AMDの最高性能の物と渡り合うような物になるのではないだろうか。性能もそれに伴い高機能な物になると見られる。
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