少し前に、Microsoftが「DirectSR」と呼ばれる超解像テクノロジーに関連した発表をGDCで発表する事が報告され、一部ではこれが“Microsoft独自の超解像オプション”なのではないかとの憶測も流れたが、同社は不要な混乱を避けるため、正式な発表の前にこのDirectSRの概要をブログに投稿し、これが新たな超解像テクノロジーではなく、既存の、そして将来の超解像テクノロジーの容易な統合を支援するAPIであることを明らかにした。
超解像テクノロジーのミッシングリンク
DirectSRは、SR統合に取り組む開発者が待ち望んでいたミッシングリンクであり、ハードウェアを問わず、よりスムーズで効率的なエクスペリエンスを提供します。このAPIは、共通の入出力セットを通じてマルチベンダーのSRを可能にし、単一のコードパスでNVIDIA DLSS Super Resolution、AMD FidelityFX™ Super Resolution、Intel XeSSを含む様々なソリューションをアクティブにすることができます。DirectSRは、Agility SDKのパブリック・プレビューとして間もなく利用可能になり、開発者がテストしてフィードバックを提供できるようになります。
DirectSRは、NVIDIA、AMD、Intelと共同で開発されたもので、NVIDIA DLSS Super Resolution、AMD FidelityFX Super Resolution、Intel XeSSで動作する。
DirectSRが特別なのは、単一のコードパスで、ゲームに見られる3つの主要な超解像バージョンすべてに対応できることだ。現時点では、開発者は、NVIDIA、AMD、Intelの各バージョンの超解像度テクノロジーに特化してタイトルを最適化する必要があるが、DirectSRは、NVIDIA DLSS、AMD FidelityFX、およびIntel XeSSで動作する共通の入出力セットを可能にし、開発者の負担を軽減してくれる。DirectSRはAgility SDKのプレビューリリースとして間もなく利用可能になるとのことだ。
今月初め、Xのユーザー@PhantomofEarthは、Windows Insiderプレビュービルド(24H2)にAIを利用した「自動超解像度」設定があることに気づいた。この設定により、”Alを使用して、サポートされているゲームをディテールを強化してよりスムーズにプレイできるようにする”ことが可能になる。プレビュー版では、ユニバーサル/自動アップスケーリングアプローチを使用するか、ゲームごとに使用するかを選択できる。当初はMicrosoftの独自の超解像機能だと推測されていたが、どうやらこの機能はDirectSR APIのコンシューマー向けバージョンとして機能する可能性があるようだ。
MicrosoftのDirectSRを使えば、アップスケーリング/FG技術の統合にかかる時間を短縮できるため、ゲーム開発者はPCプラットフォーム向けにゲームを最適化することに力を入れることができる。ユーザーは特定のメーカーのGPUに縛られることなく、遊びたいゲームでより良い体験が得られる事にも繋がりそうだ。
Source
- DirectX Developer Blog: DirectX Innovation on Display at GDC 2024
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