TrendForceによると、ストレージ大手のSeagateが商業パートナーに対し、ハードディスク・ドライブ(HDD)製品群を直ちに値上げすることを通達する書簡を送付したことが報じられている。
HDDは第2四半期に最大10%の値上げの予想も
今回TrendForceはSeagateが顧客向けに送付した書簡の写しを掲載しているが、4月18日付けのこの書簡では、値上げを決定した主な要因として、以前の最高需要水準への回帰、製造能力の低下、世界市場全体の全般的な高騰を挙げている。
「当社の事業のいくつかのセグメントにおいて需要の回復が続いており、製造能力の低下により、すべての顧客の需要に対応する能力が制限され、リードタイムが長くなっています。その結果、新規の注文や、以前に約束した数量以上の需要に対して、直ちに値上げを実施する予定です」。
同社はさらに、今後の四半期にも追加値上げが行われることを顧客に警告している。これに先立ち、Western DigitalはHDDとNANDフラッシュの値上げの可能性を警告していた。
両社が送った書簡は、HDDやSSDの発注を担当するPCメーカーなど、商業パートナーに宛てたものだ。しかし、世界最大級のストレージ企業2社が値上げを警告している以上、そのような値上げが小売製品にも打撃を与えないとは考えにくい。
TechNewsが引用した業界筋の情報によると、大容量HDD製品の供給不足が今四半期から通年にわたって続く可能性があり、HDD価格の上昇は2024第2四半期には上昇率が5%から10%になると予想されている。
とは言え、こうしたストレージデバイスの値上げについては予想された動きでもある。AI需要による需給ギャップの拡大に加え、台湾地震まで、サプライ・チェーンの混乱と価格上昇の原因としてあらゆるものが挙げられている。SSDのアップグレードや外付けハードディスク・ドライブやSSDの購入に興味があるなら、近い将来、価格が上昇する可能性がある事は考慮しておいた方が良いだろう。
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