Googleが最近導入したPixelシリーズの80%充電制限機能において、時折100%まで充電される挙動が確認された。だが、この動作はどうやらバグではなく意図的な設計であり、バッテリー容量の正確な推定のために必要な機能であることが明らかになった。
新たに判明した充電制限の仕様
Android AuthorityのコントリビューターであるAssembleDebug氏が、Googleの設定サービスアプリ(バージョン1.1.0.697513890)の更新により、充電最適化メニューに新しいテキストが追加されていることを発見した。この更新されたテキストによると、Pixelデバイスは「推定バッテリー容量を再校正する」ために、時折80%の制限を超えて100%まで充電を行うことが示されている。
Pixelデバイスでの充電容量を80%まで制限する機能は2024年11月に、Android 15の一部として予定より早期にリリースされた。当初はAndroid 15 QPR 1アップデートでの導入が予定されていたが、ユーザーの期待に応える形で前倒しでの実装となった。
今回報告された80%充電制限の一時的な解除には、明確な技術的根拠が存在する。継続的に80%までの充電に制限していると、バッテリー容量の推定値に微細な誤差が蓄積される可能性がある。この誤差を解消し、より正確なバッテリー残量の予測を可能にするために、システムは定期的に完全充電を行う必要があるのだ。
この仕組みにより、ユーザーは予期せぬバッテリー切れなどのトラブルを回避できる。バッテリー残量の予測が不正確になると、実際の使用可能時間と表示される残り時間に大きな差が生じる可能性があるためだ。
ちなみに、この種の充電制限の一時解除は、実はGoogle独自の手法ではない。AppleのiPhoneやSamsungのGalaxyシリーズなど、主要なスマートフォンメーカーも同様のアプローチを採用している。特にAppleは、「正確なバッテリー充電状態の推定を維持するため」に同様の機能を実装していることを明らかにしている。
充電上限が100パーセント未満に設定されている場合も、iPhoneはバッテリーの充電状態の推測精度を維持するため、ときどき100パーセントまで充電されます。
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