次世代Nintendo Switchの詳細な設計情報が、業界で高い信頼性を誇るリーカーOnLeaksの提供によって明らかになった。新型機は現行モデルから大幅なサイズアップを果たし、より没入感の高いゲーム体験を提供する見込みだ。
大型化する本体と拡張される画面
次世代モデルの最も顕著な特徴は、そのサイズだ。Joy-Con装着時の本体寸法は271 x 116.4 x 31.4mmとなり、現行のSwitch OLEDモデル(241 x 102 x 14mm)と比較して大幅に大型化している。特に注目すべきは本体の厚みが31.4mmとなり、現行モデルの14mmから2倍以上増加している点だ。
Nintendo Switch 2 | Nintendo Switch 有機ELモデル | Nintendo Switch | |
---|---|---|---|
寸法(Joy-Con含む) | 271 x 116.4 x 31.4mm | 241 x 102 x 14mm | 239 x 102 x 14mm |
画面サイズ | 8.4インチ | 7インチ | 6.2インチ |
Joy-Conを取り外した状態での本体サイズは200.5 x 116.4 x 14mmとなる。これは携帯時の持ち運びやテーブルトップモードでの設置に影響を与える可能性がある。
画面サイズの進化を世代別に比較すると以下のようになる:
- 初代Switch:6.2インチ
- Switch 有機ELモデル:7インチ
- Switch 2:8.4インチ
この画面の大型化は、テキストの視認性向上やゲーム内の細かい要素の確認を容易にするだけでなく、没入感の高いゲーム体験の実現に貢献すると考えられる。特に、オープンワールドゲームやテキスト主体のRPGなど、画面の広さが重要となるジャンルでの体験向上が期待できる。
Joy-Conについても、現行モデルの102 x 35.9 x 28.4mmから116.4 x 40.8 x 31.4mmへとサイズアップしている。この拡大により、長時間のプレイ時の握り心地が改善される可能性がある一方で、携帯性との両立が課題ともなりそうだ。
ディスプレイパネルの種類については現時点で確定的な情報は得られていない。OnLeaksは有機ELパネルの採用を有力視しているが、一部の報道ではLCDパネルの採用を指摘している。有機ELパネルが採用された場合、Switch 有機ELモデルで好評を博した鮮やかな色彩表現と深い黒色の表現が継承されることになる。一方、LCDパネルの採用は、コスト面での優位性をもたらす可能性がある。
改良された設計と新機能
OnLeaksによれば、Nintendo Switch 2では、前世代モデルの使用経験を活かした多数の設計改良が確認されたという。これらの変更は、実用性の向上とユーザー体験の改善に焦点を当てたものとなっている。
上部インターフェースの刷新
本体上部には、従来の電源ボタンとボリュームロッカーに加え、新たにUSB Type-Cポートが配置されるようだ。この追加は、現行モデルの最大の課題の一つであった充電の問題を解決する。現行モデルでは底面にUSB Type-Cポートが配置されているため、テーブルトップモードでの充電が実質的に不可能であり、携帯モードでの充電時も本体を支える位置が制限されていた。新設計では、この制限が解消され、より自由な使用が可能となる。
また、上部には3.5mmヘッドフォンジャックとゲームカードスロットも維持されている。特にゲームカードスロットの存在は、現行Nintendo Switchソフトとの後方互換性を示唆する重要な要素となっている。加えて、新たなセンサーの存在も確認されており、これは環境光センサーである可能性が指摘されている。
進化したキックスタンド
背面に配置されるU字型キックスタンドは、Switch 有機ELモデルからさらなる進化を遂げている。現行のSwitch 有機ELモデルですでに、初代Switchの脆弱なキックスタンドからの大幅な改良が行われていたが、新型機ではより安定性を高めた設計が採用されている。U字型の採用により、より広い支持面積が確保され、8.4インチへと大型化した画面サイズに対応した安定性が実現されていると考えられる。
新世代Joy-Con
コントローラーの設計も大幅な見直しが行われている:
- サイズの拡大:116.4 x 40.8 x 31.4mmへと大型化(現行モデル:102 x 35.9 x 28.4mm)
- 新ボタンの追加:右Joy-ConにHomeボタン付近への新規ボタン配置
- 磁気式着脱機構:背面に新設されたトリガーボタンによる着脱システム
- カラーアクセント:ジョイスティックパッド下部とSL/SRボタン部分に色付きアクセント(左Joy-Conはライトブルー、右Joy-Conはオレンジ)を採用
特筆すべきは新しい着脱機構だ。現行モデルでは背面の小さなボタンを押して着脱を行う仕組みだったが、新型機では磁気式の機構が採用され、背面のトリガーボタンで制御されるという。この変更により、より直感的な着脱操作が可能になると期待される。ただし、トリガーボタンの配置については、通常のゲームプレイ時の誤操作を防ぐための慎重な設計が必要となる。
音響システム
本体底部には左右にスピーカー開口部が配置されており、ステレオサウンドシステムが維持される。中央には従来同様のドッキングポートが配置され、両側にガイドピンが設けられている。この設計により、テレビモードへの移行時の安定した接続が確保される。
これらの設計変更は、Nintendo Switchプラットフォームの成熟を示すものと言える。ユーザーフィードバックに基づく実用的な改良と、プラットフォームの基本コンセプトの維持が巧みにバランスされており、より洗練された製品としての進化が感じられる。
技術仕様の進化
新型機では、記憶媒体の規格としてmicroSD Expressの採用が報告されている。この新規格は最大800MB/sの読み取り速度を実現し、現行のUHS-1規格(最大200MB/s)と比較して4倍の高速化を達成する。これにより、PlayStation 5やXbox Series X|Sといった現行据え置き機と同様のデータ処理能力を実現できる可能性が考えられそうだ。
Xenospectrum’s Take
Nintendo Switch 2の設計からは、任天堂が携帯ゲーム機としての独自性を保ちながら、より本格的なゲーム体験を提供しようとする意図が読み取れる。特に注目すべきは、microSD Express規格の採用だ。この選択は、マルチプラットフォームタイトルの移植における技術的なボトルネックを解消し、より多くのAAAタイトルの参入を促す可能性がある。
ただし、Joy-Conの新しい着脱機構については若干の懸念が残る。背面のトリガーボタンの配置が通常のゲームプレイに干渉する可能性は、実機での検証が待たれる部分だ。
任天堂は2025年3月末までに新ハードウェアを発表すると明言している。頻発するリーク情報は、発表時期が近づいていることを示唆しているのかもしれない。
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