AMDの次世代GPUアーキテクチャRDNA 4が、レイトレーシング性能を大幅に向上させる可能性が高まっている。新たなリークによると、RDNA 4はNVIDIAに対する追い上げを図るべく、レイトレーシングエンジンを倍増させるなど、大幅な改良が施されるという。さらに、これらの技術の一部がまもなく発売されると言われているPlayStation 5 Pro(PS5 Pro)にも採用される可能性があるというのだ。
PlayStation 5 ProはRDNA4のレイトレーシング強化を一部採用する可能性
AMDのRDNA 4アーキテクチャに関する新たなリークが、ハードウェア情報リーカーとして知られる@Kepler_L2氏によって公開された。同氏はこれまでにも多くのリーク実績があり、最近はPS5 Pro関連で多くのリークを行っている。
今回のリークでは、RDNA 4に搭載される予定のレイトレーシング機能について触れられており、主な改良点は以下の通りだ:
- ダブル・レイトレーシング・インターセクト・エンジン:レイの並列処理GPUの増加を示唆している?
- RTインスタンス・ノード変換:GPUがジオメトリ(平行移動/回転/スケーリングなど)をより効率的に処理できる様になる可能性ハンドヘルドできるようになるかもしれない。
- 64バイト RTノード:処理を改善し、より少ないメモリを必要とする可能性がある。
- レイトレーシングのトライペア最適化:レイトレーシングに必要な計算負荷を軽減できる可能性。
- BVHフットプリントの改善:バウンディング・ボリューム・ヒエラルキー(BVH)により、シーンジオメトリのグループ化が高速化される可能性。
- OBBとInstance Node IntersectionのRTサポート:これはOriented Bounding Boxのサポートを意味している可能性があり、より小さなバウンディングボリュームを提供することで、より高い精度と効率性を実現する可能性。
これらの改良は、AMDがレイトレーシング性能でNVIDIAに追いつくための重要な一歩となる可能性がある。現行のRDNA 3アーキテクチャを採用したRadeon RX 7900 XTXでさえ、レイトレーシングワークロードでは旧世代のRTX 3090 Tiに及ばない状況だ。
特に注目すべきは「ダブル・レイトレーシング・インターセクト・エンジン」「64バイト RTノード」「レイトレーシングトライペア最適化」の3点だ。これらはレイトレーシングの精度と性能の両面で大きな改善をもたらす可能性がある。
また、このRDNA 4の技術の一部が次世代PlayStation(PS5 Pro)にも採用される可能性が高いという。PS5 ProはRDNA 3とRDNA 4のハイブリッド設計を採用し、主にRDNA 3アーキテクチャをベースとしながらも、RDNA 4の強化されたレイトレーシング機能を活用するとみられている。
これらの改良により、AMDはNVIDIAに対するレイトレーシング性能の格差を縮める可能性がある。しかし、実際のベンチマーク結果が出るまでは、その効果を正確に判断することは難しい。
RDNA 4を採用したRadeon RX 8000シリーズのGPUは、早くても2025年初頭にデビューすると予想されている。一方、PS5 Proは2024年後半か2025年初頭にリリースされる可能性が高いようだ。
これらの開発は、PCゲーミングとコンソールゲーミングの両方に大きな影響を与える可能性がある。特にPS5 Proが強化されたレイトレーシング性能を手に入れることで、次世代のコンソールゲームにおけるグラフィックス表現の向上が期待される。
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コメント
コメント一覧 (2件)
レイトレーシングコアが刷新されるって話は前から出てたんで、レイトレ性能向上自体はあると思いたいところ
ダブルレイトレーシングエンジンだからレイトレ性能2倍!!とかサムネにしてたユーチューバーは見切り発車や飛ばしが過ぎると思うけど
「ダブルレイトレーシングインターセクトエンジン」って名前の新形式なり新レイトレコアってだけで、名前そのままに「二倍積んでる!」とか「レイトレ性能二倍!!」とかではないと思う
実際、RX8800XTが仮に7900XT相当のラスタライズ性能で、7900XTを基準に新レイトレコアによりレイトレーシング性能+15%されただけでも「7900XT相当のラスタライズ性能に、7900XTX並みのレイトレ性能」なグラボになるわけだしね
それでnvidiaを相手(ラスタライズだけでなくレイトレでも4070Ti SUPERと4080の間に入れるグラボ)にする上でようやく五分のレイトレ性能もあるって言えるというか、それが出来たなら相当に上出来な感じ
そこまで性能伸びるか正直分からんしね