NVIDIAが次世代Blackwell GPUアーキテクチャを採用した新たなTitanクラスのグラフィックボード「Titan AI」を開発中との情報が浮上した。複数の情報筋によると、この新型Titanは現行のGeForce RTX 4090を大きく上回る性能を実現し、次世代のRTX 5090をも凌駕する可能性があるという。しかし、ここ数世代の事例から、この高性能カードが実際に市場に投入されるかどうかは不透明な状況だ。
Titanシリーズの問題は“実際に販売されるか”どうか
NVIDIAのTitanシリーズは、常にグラフィックス性能の頂点を体現する存在として知られてきた。今回噂されている新型TitanカードはGB202 GPUを搭載し、GeForce RTX 4090と比較して63%もの性能向上を実現する可能性があるとReGamingTechは報じている。さらに、次世代のRTX 5090と比べても15%高い性能を発揮するとされている。
著名なハードウェアリーカーであるkopite7kimi氏は、NVIDIAが「Big Blackwell」GPU(GB202)を搭載した次世代製品ラインナップを少なくとも1つ準備していることを確認している。この情報は、新型TitanカードがGeForce RTX 5090、あるいはRTX 5090 Ti、または「Titan AI」として登場する可能性を示唆している。
GB202 GPUは、現行のAD102と比較して33%多いコアを搭載し、最大24,576個のCUDAコアと512ビットのメモリバスを特徴としている。また、最新のGDDR7メモリモジュールをサポートし、28から32 Gbpsのピン速度を実現する可能性がある。
しかし、このような高性能グラフィックボードの開発には課題も存在する。現行のGeForce RTX 4090でさえ1,599ドルから2,000ドルの価格帯で販売されており、新型Titanはさらに高価な2,500ドルから3,000ドル以上の価格帯になる可能性がある。また、500W以上の高い消費電力も懸念材料となるだろう。
NVIDIAは過去にもAmpereやAda Lovelace世代でTitanクラスのグラフィックボードを開発しているとの噂が浮上したが、最終的には市場投入を見送っている。新型Titanグラフィックボードも同様の運命をたどる可能性があり、kopite7kimi氏も「最大の問題は、実際に販売に使用されるかどうかです」と指摘している。
新型Titanが「Titan AI」という名称で登場する可能性も示唆されているが、実際の発売については慎重な見方が強い。NVIDIAのグラフィックボード戦略と市場動向を考慮すると、このハイエンド製品が一般消費者向けに販売されるかどうかは来年まで分からないだろう。
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