OpenAIは、同社の人工知能(AI)チャットボットであるChatGPTの週間アクティブユーザー数が2億人を突破したと発表した。この数字は、2023年11月に報告された1億人から約半年で倍増したことになる。
ChatGPTの急成長と最新のユーザー数
OpenAIの広報担当者がAxiosに語ったところによると、ChatGPTの利用者数の急増は、同製品が日常生活の一部として定着しつつあることを示している。OpenAIのCEOであるSam Altman紙は、「人々は現在、私たちのツールを日常生活の一部として使用しており、医療や教育といった分野で実際に変化をもたらしています。日常的なタスクの支援から難しい問題の解決、創造性の解放まで、幅広く活用されています」とコメントしている。
ChatGPTの急速な普及は企業の世界にも及んでおり、OpenAIによれば、Fortune500企業の92%が同社の製品を利用しているという。これは、ChatGPTが単なる個人向けのツールではなく、ビジネス分野でも広く受け入れられていることを示している。
ChatGPTの成長は今後さらに加速する可能性がある。その大きな要因の一つが、AppleのiOS 18との連携だ。WWDC 2024で発表されたように、iOS 18ではSiriにChatGPTが統合される予定である。これにより、Apple Intelligenceが回答できない質問に対して、SiriがユーザーにChatGPTへの問い合わせを促すことになる。
この機能は2024年後半のiOS 18のアップデートで導入される見込みだ。Bloombergの報道によれば、AppleとOpenAIの間で金銭の授受はなく、AppleはiOS 18での統合によってOpenAIに提供される露出が「現金と同等かそれ以上の価値がある」と考えているという。
一方、OpenAIのAPI利用も急増している。同社によると、2023年7月に発表された新モデル「GPT-4o Mini」のリリース以降、API利用が倍増したという。GPT-4o Miniは従来のGPT-3.5と比較して大幅に安価で、かつ性能も向上している。
さらに、OpenAIの成長に伴い、新たな投資の動きも報じられている。The Wall Street Journalの報道によれば、Apple、Nvidia、Microsoftが新たな資金調達ラウンドでOpenAIに投資する交渉を行っているという。この資金調達により、OpenAIの企業価値は1000億ドルを超える可能性があるとされている。
これらの動向は、ChatGPTを含むOpenAIの技術が今後さらに広範囲に普及し、影響力を増していく可能性を示唆している。AI技術の急速な進化と普及が、私たちの日常生活やビジネスのあり方をどのように変えていくのか、今後の展開が注目される。
Source
コメント