AI搭載検索エンジンスタートアップの「Perplexity AI」は、高度な問題解決能力を備えた「Pro Search」機能の大幅なアップグレードを発表した。この新機能は、複雑な質問に対する多段階推論、高度な数学・プログラミング計算、そして徹底的に調査された回答の提供を可能にするという。
Pro Searchの新機能と特徴
MicrosoftのCopilotや、GoogleのGeminiのような競合他社もインターネット検索が可能だが、Perplexityによれば、同社のAIチャットボットはもっと複雑なクエリにも対応できるという。 ただし、Pro Searchはあくまでも有料のオプションであり、ユーザーはこの高度な検索機能を使いたい場合は、会話ごとに手動で有効にする必要がある。 通常のクエリでは、Perplexityのクイック検索が引き続き使用される。
Pro Searchは、無料ユーザーでも4時間ごとに5回まで利用可能だが、より頻繁に利用したい場合は月額20ドルのPerplexity Proサブスクリプションに加入することで、1日600回まで検索が可能となる。
Perplexity AIの新しいPro Search機能は、従来の検索エンジンの概念を一新する革新的な機能を提供する。主な特徴は以下の通りだ:
- 多段階推論:複雑な質問に対して、段階的なアプローチで解答を導き出す。例えば、アイスランドとフィンランドでオーロラを見るのに最適な時期と場所を尋ねられた場合、複数の検索を組み合わせて総合的な回答を生成する。
- 高度な数学・プログラミング能力:Wolfram Alphaエンジンとの統合により、複雑な数学的問題やプログラミングタスクを高速かつ正確に処理できるようになった。
- インテリジェントな検索行動:初期の検索結果を分析し、それに基づいてさらなる検索を自動的に実行する能力を持つ。
- コード実行の強化:データ分析、デバッグ、コンテンツ生成などのタスクをより効率的に処理できるようになった。
一方で、Perplexityは最近、ニュース出版社のコンテンツを無断で使用しているという疑惑に直面している。WIREDの調査によると、同社はWebスクレイピングを防ぐための標準的な信号を無視していた可能性があるという。また、LinkedInの投稿など、信頼性の低いオンラインソースに依存する傾向があるとの指摘もある。
Perplexityの新機能は、弁護士のための判例法検索や、マーケターのためのトレンド分析、開発者のためのコードデバッグなど、幅広い専門分野で活用できる可能性を秘めている。しかし、データ収集方法や著作権の問題に関する懸念も残されており、今後の対応が注目される。
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