スマホではないAIデバイスとして、テクノロジー業界に革命を起こすべく発表された「Humane」のAi Pinは、その華々しいデビューの後、すぐに散々な評価を受け、瞬く間に忘れ去られた。この失敗の影響だろう。現在同社は身売りを検討中のようだ。
期待の製品は圧倒的な低評価に終わる
元Appleのデザイナー、Imran Chaudri氏とBethany Bongiorno氏によって創業されたHumaneは2023年11月に最初の製品であるAi Pinを発表した。
ウェアラブルなAIデバイスと言う事で、Ai Pinは独自のソフトウェアCosmosとOpenAIのGPT-4などのAIモデルを組み合わせて機能し、ユーザーのリクエストに基づいて賢く適切な動作を行ってくれる。ユーザーはこれを胸に取りつけ、基本操作は音声で行い、搭載されたレーザープロジェクターで手の平に情報を表示出来るような未来的な動作が特徴だった。
だが、初期のレビューは散々なものだった。バッテリーの持ちの悪さ、オーバーヒートの問題、レスポンスの遅さ、その他多くのソフトウェアの欠点が指摘された。中には“使うのが苦痛”とまで述べているものもあった。こうした圧倒的な低評価を受け、Humane Ai Pinはその後話題になることがなくなった。
そして今回、Bloombergはこの件に詳しい関係者の話として、Humaneが事業の買い手を探しており、売却の可能性を支援するために財務アドバイザーと交渉中だと伝えている。交渉はまだ初期段階だが、Humaneは7億5000万ドルから10億ドルの売却先を探しているとのことだ。
ただし、10億ドルという価格はこの企業に対する現在の状況を鑑みると高すぎるとも言え、取引が成立しない可能性もBloombergは指摘している。
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