Amazonは、昨年AIスタートアップのAnthropicに40億ドルを投資することを発表し、先月その全てを“現金で”完了したことを報告しているが、同時に同社内部でも独自の大規模言語モデル「Olympus」が開発されていることが報じられている。これはまだ公にはなっていないが、The VergeのAllex Heath氏によると、AmazonのOlympus開発チームは、今年半ばまでにAnthropicの最新のクロードモデルを凌駕することを目指しているとのことだ。
Olympus: 数千億パラメータを持ちAmazonのフラッグシップAIとなる
コードネームOlympusと呼ばれるAmazonの次期フラッグシップモデルは現在トレーニング中で、「数千億のパラメーター」を持つと言われている。報道自体は昨年11月にされ、OpenAIのGPT-4を上回る強力な物になるとの噂もあったが、それ以降の話題は上がってこない。
だが、前述の期待にもかかわらず、Amazonの研究者は苦労しているようだ。The Vergeは内部関係者が、Amazonが開発しているモデルよりも、Anthropicのモデルの方が格段に優れており、強力だと述べている事を報告している。
Amazopnの従業員自体も、Olympusの遅々として進まない開発に不満を持ち、Anthropicのモデルに切り替えることを検討しているとの話も出ているようだ。
Amazon関係者は、「Claudeは我々と競合し、我々を神経質にさせています。LLMをトレーニングせず、LLMだけを使うチームにとっては、今のところClaudeが明らかに勝者です」と、述べているようだ。
OlympusはAmazonのほぼすべての領域に統合される事を意図しており、AWS経由で他の企業も利用できるようになるようだ。既にAmazonは、生成AIをカスタマーレビューの要約やビジネスチャットボット「Q」、小売店の商品ページ作成支援などに活用している。これらは、現行の大規模言語モデル「Titan」に基づく物だが、Olympusの登場によりこれらが置き換えられるだろう。現状Titanによるこれらのサービスはあまり精度が高いとは言えない物であり、改善が期待されるところだが、Olympusの出来具合によってはClaudeに切り替えることもやむなしと言うところだろうか。
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