Golden Pig Upgrade Packの報告により、AMDの次世代モバイルGPU「Radeon RX 8000」シリーズの製品構成が明らかになった。RDNA 4アーキテクチャを採用する新シリーズは、Navi 48/44をベースに4つのSKUで展開され、2025年第1四半期の発売が予定されている。
次世代製品ラインナップの詳細
リーカーの情報によると、AMD Radeon RX 8000「RDNA 4」GPUラインナップには、少なくとも以下の4つのSKUが含まれる:
上位モデル(Navi 48ベース)
- R25M-E6
- メモリ構成:16GB / 256-bit
- TDP:80-175W
- 現行RX 7900Mの後継モデル
- XTバージョンと推定
- R25M-E4
- メモリ構成:12GB / 192-bit
- TDP:80-175W
- 現行RX 7800Mの後継モデル
- XLバージョンと推定
下位モデル(Navi 44ベース)
- R25M-P6
- メモリ構成:8GB / 128-bit
- TDP:75-150W
- 現行RX 7600M XTの後継
- XTバージョン採用
- R25M-P4
- メモリ構成:8GB / 128-bit
- TDP:50-130W
- 現行RX 7600Mの後継
- XLバージョン採用
メモリ速度に関しては、デスクトップ版で採用予定の18/19/20Gbps GDDR6が採用される可能性があるが、現時点では未確認である。
市場投入戦略と製品展開
AMDは2025-2026年のポートフォリオにおいて、以下の3層構造で製品展開を計画している:
- ハイパフォーマンス層:RDNA 4 Navi 48ベースの新製品
- ミッドレンジ層:RDNA 4 Navi 44ベースの新製品
- エントリー層:
- Navi 33リフレッシュモデル(RDNA 3最適化版)
- Strix Halo APUによるiGPUソリューション
特筆すべきは、エントリー層でのNavi 33リフレッシュモデルの継続である。RDNA 3.5への更新は実施されないものの、既存アーキテクチャの最適化による性能向上が見込まれる。
現時点で判明している次世代Radeonラインナップは、NVIDIAのエンスージアストセグメントとは異なる市場ポジションを狙う構成となっている。特にモバイル向け製品では、電力効率とパフォーマンスのバランスを重視した戦略が窺える。
Xenospectrum’s Take
今回判明した製品構成は、AMDのモバイルGPU戦略における現実的なアプローチを示している。上位モデルでは最大175WのTDPを許容しつつ、下位モデルでは50-130Wと柔軟な電力設定を用意することで、様々な筐体設計に対応可能な製品ポートフォリオを構築している。
特に注目すべきは、Navi 33リフレッシュモデルの存在だ。新アーキテクチャへの移行と並行して既存製品の最適化も進めることで、製品供給の安定性を確保する堅実な判断といえる。ただし、この戦略が市場でどの程度の競争力を発揮できるかは、実際の性能データを待って評価する必要があるだろう。
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