Appleが新たに発表した2024年モデルのM4「Mac mini」では、従来のデザインから大きな変更が加えられ、特にその小型化と共に大きく向上した性能が注目を集めているが、それと共に注目を集めているのが電源ボタンの配置だ。本体を持ち上げないとアクセスすることが出来ない電源ボタンの位置については賛否が分かれているが、今回Appleの幹部であるGreg Joswiak氏とJohn Ternus氏が、このボタンが本体底面に設置された理由を説明している。
新デザインにより電源ボタンの配置が最適化
2024年のM4 Mac miniは、前モデルよりもコンパクトな設計が特徴であり、特に筐体サイズが約半分に縮小され、専有面積が大幅に小さくなっている。このデザイン変更に伴い、内部スペースが限られたことから、Appleは電源ボタンを最も適した位置に配置する必要が生じたとJoswiak氏とTernus氏は説明している。その結果、ボタンは本体の底面に移動した。これにより、設置面積が削減され、さらなるコンパクト化が実現されたというのだ。
Apple幹部によると、Mac miniユーザーが電源ボタンを使用する頻度が極めて低い点も、この配置を選択した理由の一つだという。ほとんどのユーザーはMacを常時稼働させ、使用しない際にはスリープモードを活用するため、電源ボタンを押す必要がほとんどない。したがって、実際に電源ボタンが必要になるのは、強制的に再起動やシャットダウンを行う場合が主であるため、本体底面に配置しても不便さを感じることは少ないと考えられている。
さらに、Joswiak氏らは「ボタンは簡単にアクセス可能で、指を本体の底に差し込むだけで操作できる」と述べ、利便性を損なわないような設計がなされていると強調した。最上位モデルの重量も約0.72kgと軽量であるため、操作のために持ち上げることもさほど難しくないのは確かだ。
Xenospectrum’s Take
電源ボタンの配置を本体底面に移動させるというAppleの判断は、ユーザーの使用状況を分析した結果に基づく合理的なデザイン変更であるといえる。確かに筆者もiMacの電源ボタンを触るのは1年に1回あるかないかという頻度であり、Appleの言うように電源ボタンを使用する頻度は極めて低い。コンパクト化への要求が高まる中、Mac miniのようなデバイスでは内部空間を最大限に活用する必要があり、電源ボタンの配置もその一環といえる。
ただし、ディスプレイやテレビの背面に取り付ける用途も考慮した場合、底面配置は一部のユーザーにとって不便になる可能性がある。今後、Appleがどのようなフィードバックを受け取るか、そしてそれが次世代モデルにどのように反映されるかが注目される。
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