Infleqtionは、2050年までに日本の技術力を向上させ、日本の経済、産業、安全保障を変革するためのイニシアチブである「ムーンショット型研究開発事業」プログラムにおいて、科学技術振興機構(JST)により、唯一の外国量子コンピューティングパートナーとして選ばれた事を発表した。同プログラム目標6の一環として、Infleqtionは、高忠実度の量子ビットを備えた大規模な中性(冷却)原子量子コンピュータの開発に協力するという。
自然科学研究機構 分子科学研究所の大森賢治教授が率いるムーンショット型研究開発事業プログラム目標6「大規模・高コヒーレンスな動的原子アレー型・誤り耐性量子コンピュータ」は、光ピンセットを用いて大規模に配列させたそれぞれの冷却原子量子ビットを、自在かつ高速に移動させつつゲート操作、誤り検出・訂正を行う動的量子ビットアレーを実装すると言ったものだ。大森教授は、量子コンピューターとシミュレーションのための原子の超高速制御の世界的権威である。最近、大森教授のチームは、2つの単一原子間で超高速2量子ビットゲートを成功させ、冷却原子量子コンピューターの2量子ビットゲート動作を2桁加速させた。
冷却原子技術は、商用量子コンピューターの有望な候補として浮上している。特に、超伝導やトラップドイオンに比べて高いコヒーレンス時間を維持しながら、容易にスケールアップできるという点で可能性を秘めている。
「Infleqtionのムンショットプログラムへの参加は、日本における量子コンピューティング能力の発展に向けた重要な一歩となります。Infleqtionの専門知識を活用し、量子コンピューティングの限界を押し広げることを楽しみにしています」と、大森教授は述べている。
InfleqtionのCEOであるScott Faris氏は、次のように述べている:「Infleqtionは、日本の野心的な量子ムーンショット・プログラムに貢献し、当社の長年にわたる中性原子のリーダーシップを日本にもたらすことを光栄に思っています。このパートナーシップは、Infleqtionの量子コンピューティング・プラットフォームにとって画期的な瞬間です。今回の提携は、Infleqtionの量子コンピューティング・プラットフォームにとって画期的な出来事となります」。
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