AIブームを牽引するMicrosoftは、来る需要に対応する為、データセンターへの投資を拡大しており、来年度早々には容量を3倍に増やす計画である事が、Business Insiderが入手したリーク文書から明らかになった。
生成AIは一部では大きくその進化や可能性取り上げられているが、まだまだ世間一般に浸透しているとは言いがたい。だが、今後これが更に普及して行くであろう事が予想されており、そうした場合には莫大なコンピューティングパワーが必要となる。Microsoftは来る未来に備えようとしているようだ。
リーク文書は、今年初めに同社のクラウド&イノベーションチームが作成した極秘スライドデッキの一部とされている。それによると、Microsoftは2023年7月以降、500メガワット以上のデータセンタースペースを追加取得したとのことだ。
文書は更に続き、それによると、Microsoftはデータセンターの更なる拡大を計画しており、2024会計年度の上半期に新たに構築するデータセンターの容量を倍増させ、今後6ヶ月間で1GWのサーバーパワーを追加する計画だという。そして、2025年上半期にはデータセンターの追加容量を3倍に増やし、その目標は1.5GWにもなるようだ。
GPUを買い漁る
リークされた文書では、MicrosoftがAIワークロードを処理するために「記録的な数のGPUを確保」するために奔走していることも伝えられている。
同社は昨年、OpenAIに数十億ドルの投資を行ったが、その多くは、OpenAIがMicrosoftのAzureクラウドプラットフォームのコンピューティングパワーを利用できるようにするクラウドクレジットを介して行われたと考えられている。
Business Insiderが入手した内部文書では、Microsoftが昨年下半期にアクセラレーターの総インストールベースを2倍以上に増やしたことが明らかにされている。
同社のGPUフットプリントはさらに39のデータセンターで拡大し、Microsoftは現在、世界中の98の場所で「AIクラスター」を稼働させていることになるという。
Microsoftは、市場で最も人気があり強力なAI GPUを製造するNVIDIAの主要顧客であるだけでなく、独自のAIアクセラレーター・チップも自社開発している。Armアーキテクチャで構築されたAzure Maia 100は、同社のクラウドデータセンターで使用されている。同社の盟友であるOpenAIも独自のAIアクセラレータを開発する計画である事も報じられている。
なお、これらリークとは別に、Microsoftが最近公に発表した動きとしては、日本でのデータセンター・インフラへの4,400億円の投資や、英国にて、新しいデータセンター・キャンパスの建設を含む31億6000万ドルの大規模な投資がある。
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