MediaTekとNVIDIAは、自動車分野での協業や、QualcommのSnapdragon Xチップに対抗するためWindows向けArmチップの製造で協力していることが伝えられているが、両社の協業はゲーム分野にも及ぶ可能性がある。
NVIDIAは携帯ゲーム機市場で存在感を取り戻したいのかもしれない
アナリストのDan Nystedt氏は、先日の経済日報によるMediaTekとNVIDIAがWindows AI PC向けチップを開発しているとの報道に触れる投稿をしたが、それに補足する形で@XpeaGPU氏が両社のゲーム分野での協業について情報を投稿している。
同氏の情報によれば、NVIDIAのCEO Jensen Huang氏が任天堂にいらだちを感じ、携帯ゲーム機市場に新たな可能性を見出しており、MediaTekと協力してNVIDIA GPUを搭載した携帯ゲーム機向けSoCの開発を行っていると言う。また、この携帯ゲーム機向けSoCは、NVIDIAがMediaTekと共同で開発している他のセミカスタム製品とは異なるものであり、中国の複数のクライアントがすでにこのチップに関心を示していると言う。
NVIDIAと言えば既に任天堂の携帯ゲーム機「Nintendo Switch」にTegraプロセッサーを供給している。任天堂の次世代ゲーム機にもNVIDIA OrinチップをカスタマイズしたT239チップを採用すると言われている。
更に、NVIDIA自身、以前「SHIELD」と呼ばれる携帯ゲーム機を発売していたこともあり、同社と携帯ゲーム機との関係は実はとても深い。
今回の噂は、NVIDIA自身が新たなゲーム機を発売することを示唆する物ではなく、Steam DeckやROG Allyのようなゲーム機分野で市場を開拓しているAMDに対抗するという動きとも見られるだろう。AMDは次世代PlayStationやXboxにもAPUを供給する事が報じられている。ゲーム機分野では圧倒的にAMDがシェアを握っているのだ。
Intelも新たなCore Ultraで携帯ゲーム機市場に参入してきており、この分野での争いが今後激化することが予想される。AI GPU市場で圧倒的な支配力を見せるNVIDIAだが、携帯ゲーム機分野で一定の地歩を築くことが出来るのか興味深いところだ。
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