次世代GPUとなるNVIDIA GeForce RTX 5090および5080を搭載したAcer Predator Orion 7000シリーズの価格情報が、ドイツの小売店サイトに誤って掲載され、大きな話題となっている。同製品は2025年のCESで正式発表予定のBlackwell世代GPUを採用した最新鋭ゲーミングPCとして発売される予定だ。
価格帯と仕様の詳細
ドイツの小売店OTTOに掲載された情報によると、最上位モデルとなるRTX 5090搭載Predator Orion 7000は、Intel Core Ultra 9 285Kプロセッサを採用し、大容量の128GB DDR5メモリと2TBのストレージを組み合わせた構成で、税込価格5,999ユーロ(約98万円)での販売が予定されている。この価格設定は、現行のRTX 4090搭載モデルと比較して約29%の値上げとなる。
一方、より手の届きやすい価格帯を狙ったRTX 5080搭載モデルは、Intel Core Ultra 7 265KFプロセッサ、32GB DDR5メモリ、1TBストレージという構成で、3,499ユーロ(約57万円)での展開が予定されている。このモデルの価格は、現行のRTX 4080搭載モデルと比較すると、比較的控えめな上昇幅に抑えられている。
メモリ構成に着目すると、RTX 5090は次世代規格となるGDDR7メモリを32GB搭載し、512ビットのメモリインターフェイスを採用。これは4K解像度以上での極めて高負荷なゲーミングや、クリエイティブワークにも十分な性能を発揮することが期待される。RTX 5080も同じくGDDR7メモリを採用するものの、容量は16GBに抑えられ、メモリインターフェイスも256ビットと、上位モデルとの明確な差別化が図られている。
なお、これらの価格にはドイツの付加価値税(VAT)19%が含まれているため、実際の北米市場での販売価格は、これより若干低い水準になることが予想される。また、初期出荷時の為替レートや地域ごとの税制の違いにより、最終的な販売価格は変動する可能性が高い。このように高額な価格設定の背景には、次世代GDDR7メモリの採用や、大容量メモリの搭載、さらには新世代のIntel Core Ultraプロセッサの採用など、複数の要因が絡み合っているものと考えられる。
次世代モデルは大幅な値上げとなりそうだが、この価格にはメモリ増設分のコストや地域による税金も含まれているため、単純な比較は難しい。
Xenospectrum’s Take
今回のリーク情報は、NVIDIAの強気な価格戦略をより鮮明に示している。特に注目すべきは、RTX 5090とRTX 5080の価格差が現行世代以上に広がっている点だ。これはハイエンド市場での独占的地位を活かした戦略と見られるが、AMDの反撃次第では市場動向が大きく変わる可能性もある。
2025年1月6日のCESでJensen Huang氏による正式発表を控える中、こうした価格設定が市場にどのような影響を与えるか、注目が集まっている。個人的には、こうした強気な価格設定は長期的にはゲーミングPC市場全体の成長を阻害する可能性を危惧している。
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