長らく噂の的となっていたSonyの次世代ゲーム機「PlayStation 5 Pro」について、信頼性の高い情報筋から新たな詳細が明らかになった。新たな情報によると、Sonyは2024年9月中旬、おそらく9月上旬から中旬にかけて、この待望の新型コンソールを正式発表する計画だという。さらに、本体の外観や仕様に関する興味深い情報も浮上している。
PlayStation 5 Proの新たなデザインと強化されたスペック
Dealabsのリークされた情報によると、PlayStation 5 Proは現行のPS5 Slimをベースにしながらも、いくつかの特徴的な変更点を備えている。最も注目すべきは、本体側面に施された3本の黒いストライプだ。これらは単なるデザイン要素ではなく、効率的な冷却を実現するための通気口としての機能も併せ持つ可能性が指摘されている。冷却性能の向上は、より高性能になったハードウェアを安定して動作させるために不可欠な要素だ。
本体の基本的な色調はPS5と同じく白を基調としているが、PS5 Slimと比較するとわずかに厚みが増しているようだが、これは、強化されたハードウェアを収納するためのスペース確保が理由と考えられる。正面には2つのUSB-Cポートと電源ボタンが配置され、利便性を損なうことなく、現代的なインターフェースを提供している。
内部スペックに目を向けると、CPUは現行PS5と同じ「Zen 2」アーキテクチャをベースにしているものの、クロック周波数が3.85GHzまで引き上げられるという。この約10%の性能向上は、より複雑なゲーム世界の描画や、AIの処理能力の向上につながるだろう。
GPUについては大幅な強化が施されており、AMDのRDNA 3とRDNA 4の技術を組み合わせた独自設計のチップを採用するとされる。コンピュートユニット数は36から60に増加し、理論的な演算性能は現行PS5の約3倍となる33.5テラフロップスに達する見込みだ。特筆すべきは、レイトレーシング性能の大幅な向上だ。RDNA 4のアーキテクチャを活用することで、より洗練された光の表現や影の描画が可能になると期待されている。Moore’s Law is Dead によって以前リークされたドキュメントでは、「レンダリングが約 45% 高速化」されていると示唆されていた。
メモリシステムも進化を遂げ、16GBのGDDR6メモリを256ビットのバス幅で接続。メモリ速度は現行の14Gbpsから18Gbpsに引き上げられる見込みだ。これにより、大容量のテクスチャやアセットをより迅速に処理できるようになり、ロード時間の短縮やシームレスな世界の描画に貢献するだろう。
興味深いのは、リークされたパッケージ画像にディスクドライブが見当たらないことだ。これは、コスト削減とデジタル配信の普及を見据えた戦略的な判断かもしれない。ただし、PS5 Slimのように後付けのディスクドライブオプションが用意される可能性も排除できない。この点については、ユーザーの選択肢を広げつつ、製造コストを抑える巧妙な戦略と言えるかもしれない。
コントローラーについては、現行のDualSenseが同梱されるとの情報もある。しかし、PS5 Proの高性能化に合わせて、より精密な触覚フィードバックや改良された適応型トリガーを備えた新型コントローラーが登場する可能性も否定できない。
価格については、現行のPS5から100ドル程度高い600ドルから700ドル程度との情報が出ている。最近の日本での値上げや円安傾向を鑑みると、10万円近い価格になることもあり得なくはなさそうだ。
これらの情報は複数の信頼できるリーカーによってもたらされたものだが、Sonyからの公式発表ではないため、最終的な製品仕様と異なる可能性があることに注意が必要だ。特に、パフォーマンスに関する数値は、実際の使用環境や最適化の度合いによって変動する可能性がある。
PS5 Proの発売時期については明確な情報がないものの、2024年の年末商戦に照準を合わせているとみられる。9月中旬の発表が事実であれば、その際により詳細な情報が明らかになるだろう。価格設定や具体的なローンチタイトルなど、ゲーマーにとって重要な情報も、この発表を待つ必要がありそうだ。
PS5 Proの登場は、ここ数年大きな動きのなかったコンシューマーゲーム業界に久しぶりに新たな動きをもたらすきっかけとなりそうだ。より高度なグラフィックスや複雑な物理演算、さらには人工知能を活用したゲームプレイなど、次世代のゲーム体験がどのような形で実現されるのか、今後の展開が大いに注目される。
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