先週、地球の最高気温の記録が2回更新された。7月21日の日曜日に、地球の平均表面温度が17.09°Cに達し、記録が始まって以来最も暑い日と宣言された。月曜日にはその記録が再び更新され、平均気温が17.16°Cに達した。火曜日もほぼ同じくらい暑かった。
この宣言は欧州の気候変動サービスであるCopernicusによってなされ、国際的な見出しを飾った。特に極端な夏の暑さを経験している北半球で注目を集めた。
任意の日の世界平均気温を決定することは複雑である。高度な機器を使用した何千もの観測と、場合によっては高度なコンピューターモデルが必要となる。
そこで、科学者たちがどのように地球の気温を測定しているのか、そしてこれらの記録更新が何を意味するのかを見てみよう。
暑さの把握方法
地球の平均表面温度は、気候変動を追跡するための主な指標であり、パリ協定でも使用されている指標である。
これは、陸地表面のすぐ上の空気の平均温度と海洋の上層の平均温度を組み合わせたものから導き出される。
Copernicusの他にも、アメリカ、イギリス、日本の国家機関を含む複数の組織が、様々な方法を用いて地球の平均表面温度の推定値を算出している。
これらの機関が作成したすべてのデータセットは、1900年以降の明確な温暖化傾向を示している。
ほとんどのデータセットは、陸地の気象観測所や海洋の浮遊物に設置された温度計からの直接観測に基づいている。また、宇宙の衛星も推定値を収集するために使用されている。
今日使用されている高度な方法と多数の観測により、日々の気温データは過去に比べてはるかに正確になっている。時代をさかのぼるほど、世界平均表面温度の推定値の不確実性は高くなる。
Copernicusとは
Copernicus Climate Change Serviceは、欧州連合の地球観測プログラムの一部である。Copernicusは温度推定値を生成するために、観測だけでなくコンピューターモデルシミュレーションも使用している。
このモデルは、地球全体の地表から2メートル上の温度をシミュレートする。その結果は、直接観測と衛星情報から得られた海洋の平均表面温度の推定値と組み合わされる。
Copernicusがモデルシミュレーションからの情報を使用していることは、他のデータセットとは若干異なる方法である。しかし、この方法は高く評価されており、数日以内に世界平均表面温度の推定値を提供する。
温度の分析
気候が急速に変化していることは分かっている。しかし、なぜこの記録的な日々の暑さが今起こっているのだろうか。
上のグラフが示すように、世界平均表面温度は明確な季節サイクルに従っている。7月の気温は通常1月より約4°C高い。
この差は、南半球に比べて北アメリカ、ヨーロッパ、アジアの陸地面積が大きいことに起因する。
陸地は海洋よりもはるかに速く温まる。毎年7月までに、北半球の陸地はかなり暖まっているのに対し、南半球の海洋はまだゆっくりと冷えている。これは、非常に高い世界平均気温が北半球の夏にのみ可能で、南半球の夏には不可能であることを意味する。
それでも、今週の記録的高温は2023年以前に見られたものをはるかに超えている。これは部分的にエルニーニョ現象(通常、平均以上の高温をもたらす)や、太陽活動の活発化、船舶排出量の減少による大気汚染の減少などの要因によるものである。
太陽活動の増加は地球が太陽からより多くのエネルギーを受け取ることを意味し、大気汚染の減少は太陽からより多くのエネルギーが地球の表面に到達することを意味する可能性がある。
重要なのは、人為的な温室効果ガス排出による地球温暖化がなければ、これらの記録的高温はほぼ不可能だということである。
世界の二酸化炭素排出量は昨年記録的な高水準に達した。これは、今後数十年でさらなる熱極端現象や記録的高温を目にする可能性が高いことを意味する。
今後の展望
今年4月、専門家は2023/24年のエルニーニョ現象が終了したと宣言した。これにより、今後数ヶ月間、世界平均表面温度の異常値が若干低下する可能性がある。ただし、それでも産業革命以前の状態をはるかに上回るレベルである。これは上述の7月のピークを過ぎた後の冷却に加えてのことである。
世界平均表面温度は、地球温暖化の唯一の指標ではない。例えば、科学者は海面上昇や氷河の後退も気候変動の追跡に用いている。日本の桜の開花が早まるなど、他のより非公式な観察も有用である。
しかし、どの指標を用いても、証拠は明確である:地球は暑くなっており、人間の活動がその原因である。
2023年は近代の記録で最も暑い年だった。2024年がさらに暑くなる可能性は十分にある。人類が温室効果ガスの排出を大幅に削減してはじめて、記録更新のペースが遅くなるだろう。
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