任天堂が24GHzミリ波センサー搭載の新デバイスをFCC申請 – その正体は？

2024年9月24日

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任天堂が、新たな謎の無線デバイスをアメリカ連邦通信委員会（FCC）に登録したことが明らかになった。この動きは、ゲーム業界や技術愛好家たちの間で大きな注目を集めている。

任天堂がFCCに登録した謎のデバイスの概要

FCCに提出された資料によると、この新デバイスのモデル番号は「CLO-001」とされている。注目すべきは、このモデル番号が任天堂の新しい製品ラインを示唆している点だ。過去の例を見ると、オリジナルのNintendo Switch（HAC-001）やNintendo DS（NTR-001）など、任天堂は新しい製品ラインを導入する際に「001」のコードを使用してきた。

このCLO-001は単に「無線デバイス」としてタグ付けされており、「無線ゲーム機」や「コントローラー」といった具体的な製品カテゴリーは明記されていない。FCCに提出された基本的な図面からは、四角形の底面に丸みを帯びた角を持つデバイスの輪郭が確認できる。また、FCC認証ラベルは「底面のくぼみ部分に表示される」と記されている。

興味深いことに、CLO-001には内蔵バッテリーがなく、USB-C接続での給電のみで動作するようだ。テスト時には、Nintendo Switchに付属するUSB-C充電器が使用されたことが報告されている。しかし、これはあくまでデバイスがUSB-C給電に対応していることを示すのみで、具体的な製品の性質を特定するものではない。

CLO-001の技術仕様で最も注目すべき点は、搭載される無線技術だ。このデバイスには5GHzや6GHzのWi-Fi無線、Bluetoothといった一般的な無線技術は搭載されていない。代わりに、2.4GHz帯のWi-Fi無線と24GHzミリ波センサーが採用されている。

24GHzミリ波センサーの存在は、このデバイスの用途を推測する上で重要な手がかりとなる。このセンサーは、動きの追跡や近接検知に使用される可能性が高い。例えば、細かいジェスチャーの追跡や、人がデバイスに近づいたことを検知して自動的に電源を入れるといった機能が考えられる。これは、Google Pixel 4や一部のスマートホーム製品で採用されている60GHzセンサーと類似した機能を持つ可能性がある。

Infineonが提供する24GHzレーダーセンサーの情報によると、このセンサーは最大100mの検出範囲を持ち、障害物を通過する能力がある。ただし、60GHzセンサーと比較すると、サイズが大きくなる代わりに解像度は低下するという特徴がある。

CLO-001の具体的な用途については、現時点では推測の域を出ない。考えられる可能性としては、以下のようなものが挙げられる：

新しいジェスチャーコントロールインターフェース
ユニバーサルスタジオジャパン（USJ）のスーパー・ニンテンドー・ワールドのテーマパーク向けの高度なデバイスドック
10年前に任天堂が試みた「Quality of Life」睡眠トラッキング構想の復活
拡張現実（AR）機能をサポートする実世界オブジェクト検出デバイス
「マリオカートライブホームサーキット」の新ハードウェア
「ポケモンGO」のような位置情報ゲーム向けの新システム

ミリ波センサー技術の採用は、より没入感のある、そして直感的なゲーミング体験を実現する可能性を秘めた点で興味深いものだ。

Xenospectrum’s Take

任天堂のCLO-001は、任天堂の次の動きを読み解く上で重要なデバイスだ。24GHzミリ波センサーの採用は、任天堂が従来のゲームコントローラーやコンソールの概念を超えた、より直感的でイマーシブな体験を模索していることを示唆している。

特に注目したいのは、このデバイスがAR技術と組み合わさる可能性だ。任天堂は過去に「ポケモンGO」で大きな成功を収めており、CLO-001がこの領域をさらに発展させる新たなプラットフォームになるかもしれない。また、「マリオカートライブホームサーキット」のような現実世界とデジタル世界を融合させるゲーム体験の進化形を示唆している可能性もある。そして、それは噂される任天堂の次世代ゲーム機「Nintendo Switch 2」と関係のあるものかも知れない。

一方で、このデバイスが全く新しい製品カテゴリーを生み出す可能性も否定できない。任天堂は常に革新的なアプローチでゲーム業界に驚きをもたらしてきた歴史がある。CLO-001が、私たちがまだ想像もしていない全く新しいエンターテインメント体験を提供する可能性も十分にあるだろう。

いずれにせよ、CLO-001の正体が明らかになるまで、ゲーム業界と技術愛好家たちの注目は任天堂に集まり続けるだろう。任天堂の次なる一手が、どのようなイノベーションをもたらすのか、今から楽しみでならない。

Sources