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iOS 18ではProMotionディスプレイで多くの場合リフレッシュレートが80Hzに制限される

Y Kobayashi

2024年9月24日

Appleの最新モバイルOSであるiOS 18が先週公開されたが、ユーザーに知らされていない重要な変更が含まれていることが明らかになった。その中でも特に注目を集めているのが、ProMotion搭載iPhoneのリフレッシュレートに関する新たな制限だ。

iOS 18の新たな制限:80Hzの壁

ProMotion技術は、iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxから導入された新たな機能だ。これにより、対応するiPhoneは最大120Hzのリフレッシュレートを実現し、スワイプやスクロール、アプリの操作時に極めてなめらかな表示を可能にしていた。

しかし、iOS 18では大きな変更が加えられたようだ。著名リーカーのIce Universe氏によると、iOS 18はiPhoneのリフレッシュレートを80Hzに制限しているという。Ice Universeは、この主張を裏付けるビデオ証拠をソーシャルメディアプラットフォームXで公開した。

このビデオでは、最新のiPhone 16 Proと思われるデバイスで急速スクロールを行っている様子が映されている。画面上にはリフレッシュレートカウンターが表示されており、スクロール中のリフレッシュレートが80Hzを超えることはほとんどなく、120Hzに到達する瞬間はごくわずかであることが確認できる。

Ice Universe氏は、「iOS 18ユーザーは、最新ソフトウェアアップデートの見た目の洗練さやアニメーションの流暢さに惑わされるべきではない」と警告している。実際には、80Hzを超えないよう制限が設けられているというのだ。

バッテリー持続時間との兼ね合い:Appleの隠れた戦略には批判も

この新たな制限の背景には、Appleのバッテリー持続時間改善への取り組みがあると推測されている。高リフレッシュレートは確かに滑らかな操作感を提供する一方で、バッテリーの消費量も増加させる。Appleがここでディスプレイのリフレッシュレートを80Hzに制限したのは、視覚的な滑らかさとバッテリー持続時間のバランスを取ろうとする試みかもしれない。

しかし、この変更についてAppleから正式な発表はなく、iOS 18へのアップデートを行うユーザーに対して事前の情報提供もなかった。この点については、ユーザーの選択権や透明性の観点から批判されても仕方ないだろう。

さらに、iOS 18では他の性能面でも制限が加えられていることが判明している。Geekbench 6のシングルコアおよびマルチコアスコアが、iOS 18を搭載したデバイスで低下していることが報告されている。これは、パフォーマンスコアがターボ周波数に到達するまでにわずかな遅延が生じるように設定されているためだと考えられている。その反面、iPhone 15 Pro Maxでは、iOS 17と比較して動作時間が1時間延長するという恩恵もあるようだ

Xenospectrum’s Take

iOS 18におけるこのような変更は、Appleのユーザー体験に対する考え方の変化を示唆しているかもしれない。バッテリー時間の延長は確かに多くのユーザーにとって重要な要素だが、高リフレッシュレートディスプレイを搭載した最新のiPhoneを購入したユーザーの中には、この制限に不満を感じる人もいるだろう。

Appleは常に「最高の体験」を提供することを謳っているが、今回のケースでは透明性に欠ける部分があったと言わざるを得ない。ユーザーに選択肢を与えることも重要だ。例えば、バッテリー持続時間を重視するモードと、パフォーマンスを重視するモードを用意し、ユーザーが自分の使用状況に応じて選択できるようにするのも一つの案だろう。

今後、この問題に対するAppleの公式な見解や、ユーザーからのフィードバックに注目していく必要がある。テクノロジーの進化と消費者の期待のバランスを取ることは常に難しい課題だが、Appleのような業界リーダーには、より高い透明性と柔軟性が求められるのではないだろうか。


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