Google Mapが月間20億人以上のユーザーを抱える主力サービスに、待望のGemini AI機能を導入することを発表した。この大規模なアップデートは、Google Map、Waze、Google Earthの3つの主要マッピングサービスに及び、ユーザー体験を根本から変革するものだ。
Google Mapの革新的なAI機能
会話型検索で場所探しが直感的に
新しいGoogle Mapsでは、Geminiを活用した会話型の検索機能が導入される。例えば「友人と夜に楽しめること」といった自然な言葉での問いかけに対して、スピーキージーやライブ音楽といった具体的な提案を、AIが状況に応じて最適化して提供する。
レビュー要約とインタラクティブなQ&A
各スポットのページには、Geminiによって生成された要約が追加される。さらに、「静かな雰囲気か?」「ドレスコードは?」といった具体的な質問にその場で回答する機能も実装される。これらの回答は実際のレビューや関連するウェブリンクに基づいて生成され、高い信頼性を確保している。
ナビゲーション機能の大幅強化
- ルート上の観光スポットや飲食店を「add stops」ボタンで簡単に追加可能
- 複雑な車線変更や分岐点を明確に表示する拡張ナビゲーション
- 天候による道路状況(冠水、除雪未完了、視界不良など)のリアルタイム報告機能
- 目的地付近の駐車場情報と歩行者ナビゲーションの連携
- 拡張現実(AR)を活用した直感的な案内
イマーシブ ビューの大規模展開
没入型の3D表示機能「イマーシブ ビュー」が、ブリュッセル、京都、フランクフルトを含む世界150都市に拡大される。さらに、大学キャンパスなどの新しいカテゴリーが追加され、仮想ツアーの可能性が広がっている。
Wazeの進化:音声による直感的な報告機能
会話型インシデント報告
Wazeには、Geminiの自然言語処理能力を活用した会話型の報告機能が追加される。「前方で車が渋滞している」といった自然な発話での報告が可能となり、必要に応じてAIが追加情報を質問する。この機能は現在、信頼できるテスターによって試験運用されている。
スクールゾーン安全機能
地図編集者がスクールゾーンを容易に追加できる機能が実装され、ドライバーに対して学校付近での注意喚起を行う。この機能は2024年後半にiOSとAndroid向けにグローバルで展開予定である。
Google Earthに追加されるAI分析機能
都市計画向けの高度な分析ツール
都市計画者向けに、Geminiを活用した複雑な地理空間分析機能が追加される。例えば「地理的面積に対してEV充電器が最も少ない5つの郵便番号地域を表示」といった複雑なクエリに対して、AIが自動で分析を行い、視覚化された結果を提供する。
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