次世代GeForce RTXシリーズの新たな情報が明らかになった。著名リーカーのKopite7kimi氏によると、NVIDIA GeForce RTX 5070 Tiは8,960基のCUDAコアを搭載し、300Wの電力仕様で設計されているという。
次世代RTX 5000シリーズGPUの詳細が徐々に明らかに
RTX 5070 TiはRTX 5080と同じGB203ダイを採用する見込みだ。これにより、基板設計もRTX 5080と共通化される可能性が高い。メモリ仕様は現時点で不明だが、RTX 5080が24GBとされる中、5070 Tiは256ビットインターフェースと2GB容量のチップを組み合わせ、16GBの構成になると見られている。内部関係者によると、PCB設計は「PG147 SKU 60」という型番が割り当てられているとのことだ。
CUDAコア数の進化は特筆に値する。前世代モデルのRTX 4070 Tiが7,680基、RTX 4070 Ti SUPERが8,448基だったのに対し、RTX 5070 Tiは8,960基へと大幅に増加している。これは前者と比較して16%増、後者と比較しても6%増という成長だ。ただし、世代間の進化という観点では、RTX 3070 TiからRTX 4070 Tiへの進化で実現した26%増という大幅な向上には及ばない。この傾向はRTX 5080でも同様で、前世代からのコア数増加は比較的控えめな水準にとどまっている。
電力面では、前世代の285Wから若干増加し300Wとなる見込みだ。この数値がTDP(熱設計電力)なのかTBP(総基板電力)なのかは現時点で不明確だが、前世代のRTX 4000シリーズでは実際の消費電力が定格を下回る傾向にあったことから、実使用時の消費電力は300Wを下回る可能性が高い。一方で上位モデルとなるRTX 5080は400W、最上位のRTX 5090は600Wという電力仕様が予想されており、製品ラインナップ全体で見ると比較的控えめな電力設定となっている。
メモリインターフェースに関しては興味深い展開が予想される。RTX 4070 Tiは当初12GBの容量と192ビットのバス幅で登場したが、SUPER版で16GBと256ビットへとアップグレードされた経緯がある。RTX 5070 Tiがどちらの方向性を採用するかは、価格帯や市場ポジショニングを占う上で重要な指標となるだろう。
製品ラインナップにおける位置付け
RTX 5080との比較では、CUDAコア数で20%、電力仕様で33%の差が設けられている。これは前世代のRTX 4070 TiとRTX 4080の関係性とは異なるアプローチだ。RTX 40シリーズでは異なるダイを採用しながらも性能差を15%程度に抑えていた。
新製品は2025年1月のCESでの発表が予想されている。ただし、RTX 5090と5080が1月の発売、RTX 5070が2月の発売とされる中、5070 Tiの具体的な発売時期は明らかになっていない。
Xenospectrum’s Take
今回のリークは、NVIDIAの製品戦略の微妙な変化を示唆している。同一ダイを使用しながら明確な性能差を設ける手法は、製造効率と市場セグメンテーションのバランスを取ろうとする試みと見える。ただし、前世代比での性能向上幅は控えめであり、半導体プロセスの成熟期に差し掛かっていることを暗示しているのかもしれない。価格設定次第では、ユーザーの購買意欲を刺激できるか微妙なところだ。
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