AI検索エンジンスタートアップの「Perplexity」は、Androidスマートフォン向けの統合型AIアシスタント「Perplexity Assistant」を発表した。アプリの起動やタスク実行など、スマートフォンの基本機能を直接制御できる本製品は、GoogleのGeminiアシスタントと真正面から競合する製品となる。
統合型アシスタントへの転換点
Introducing Perplexity Assistant.
— Perplexity (@perplexity_ai) January 23, 2025
Assistant uses reasoning, search, and apps to help with daily tasks ranging from simple questions to multi-app actions. You can book dinner, find a forgotten song, call a ride, draft emails, set reminders, and more.
Available on Play Store. pic.twitter.com/UHdUIiDOzD
Perplexityの最高経営責任者(CEO)であるAravind Srinivas氏は、今回の製品投入について「単なる回答エンジンから、ネイティブに統合されたアシスタントへの転換点となる」と位置付けている。
新アシスタントの主な特徴は、レストランの予約やUberの配車、YouTubeの動画検索、リマインダーの設定など、複数のアプリを横断した操作が可能な点だ。ユーザーは1回の会話の中で、レストランの推薦から予約までをシームレスに完了できる。これらの機能はOpenTableなどの外部サービスとの連携によって実現されている。
It also maintains context from one action to another — if you’re researching restaurants in your area and want to reserve a table, choose an option and Assistant will help book it. pic.twitter.com/8rjEJkhMOf
— Perplexity (@perplexity_ai) January 23, 2025
そういった点では、本日OpenAIが発表した「Operator」とは異なり、連携したサービス以外での動作は想定されていない物となる。
マルチモーダル機能を実装
Perplexity Assistantは、音声コマンドとカメラ入力の両方に対応するマルチモーダル機能を実装している。カメラで捉えた映像や画面に表示されている内容について質問に答えることができ、この機能はChatGPTの提供する機能と似たものだ。
Assistant is multimodal, so you can tell it to turn on the camera and ask about what you see in front of you, or on your screen. pic.twitter.com/Jxg6m6WUV3
— Perplexity (@perplexity_ai) January 23, 2025
現時点での対応アプリケーションは、Spotify、YouTube、Uber、およびメール、メッセージング、時計アプリに限定されている。同社広報担当者のSara Platick氏は「これは始まりに過ぎず、今後さらに多くのアプリやサービスをサポートしていく」としている。
Perplexity Assistantの利用方法
Perplexity Assistantは、15言語での利用が可能で、本日より無料を含む全てのユーザーに提供される。利用はAndroidアプリから可能だ。ただし、一部の機能については制限があり、例えば未読メールやカレンダー予定の要約には通知ベースの回避策が必要となるなど、完成度には課題も残されている。
Android デバイスで Perplexity Assistant を使用するには、まずデバイスに
Perplexity AIのアプリをダウンロードし、デバイスのデフォルトのアシスタント アプリを Perplexity に設定する必要がある。
- 「設定」アプリ→「アプリ」→「デフォルトのアプリ」→「デジタル アシスタント アプリ」→「デフォルトのデジタル アシスタント アプリ」をタップし、これを「Perplexity」アプリに設定することで切り替えが可能だ。
設定が完了すると、通常どおり電源ボタンを数秒間押し続けることでアシスタントを起動することが可能となる。
2022年の設立以来、Perplexityは急速な成長を遂げており、週間クエリ数は1億回を超えている。しかし、News CorpのDow JonesやNY Postからの訴訟など、パブリッシャーとの法的な争いも抱えている。
Source
- Perplexity (X)
コメント