Appleは、iPhone向けの最新OSアップデートとなるiOS 18.3を正式にリリースした。今回のアップデートでは、Apple Intelligence機能の拡張と、物議を醸していた通知サマリー機能の改善が中心となっている。特に、ニュースやエンターテインメント関連アプリの通知サマリーが一時的に無効化されたが、そもそもApple Intelligenceの多くの機能がいまだリリースされていない日本のユーザーとしては機能面でのアップデートはほとんどなく、細かなバグ修正などがメインとなるだろう。
主要アップデート内容と新機能
Apple Intelligence機能の拡充
iOS 18.3では、Visual Intelligence機能に新たな機能が追加された。iPhone 16シリーズのユーザーは、カメラコントロール機能を使用して以下の新機能を利用できる:
- ポスターやチラシからカレンダーイベントを直接追加可能
- 植物や動物のリアルタイム認識機能の強化
これらの機能はカメラコントロールボタンの長押しで起動できるが、前提としてApple Intelligenceの利用が必要となるため、日本ユーザーはまだお預け状態だ。
通知サマリー機能の大幅改善
BBCなどのニュースメディアからの指摘を受け、通知サマリー機能に以下の変更が加えられた:
- ニュース・エンターテインメントアプリの通知サマリーを一時的に停止
- サマリー表示を斜体テキストで区別し、視認性を向上
- ロック画面からの通知サマリー設定管理機能を追加
この変更は、通知サマリー機能が誤った情報を表示する事例が報告されたことへの対応策となる。特に深刻だったのは、BBCニュースアプリで、United HealthcareのCEOであるBrian Thompsonを殺害した容疑者のLuigi Mangioneに関する誤った要約が生成された事例だった。
システム全体の変更点
Apple Intelligenceのデフォルト有効化
iOS 18.3では重要な方針転換として、Apple Intelligence機能がデフォルトで有効になるよう変更された。これは以下の端末に影響する:
- iPhone 15 Pro以降のモデル
- Apple Silicon M1以降を搭載したiPadとMac
- 最新のiPad mini
バグ修正と機能改善
一般的な改善点として以下が含まれる:
- 計算機アプリでイコールボタンを押した際の演算繰り返し機能の復活
- Siriのタイプ入力時にキーボードが消失する問題の修正
- Apple Musicアプリを閉じても音楽再生が継続する問題の解決
インストール方法
iOS 18.3へのアップデートは以下の手順で実行可能だ:
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「ソフトウェア・アップデート」を選択
- 表示される案内に従ってインストールを実行
自動アップデートを無効にしているユーザーのみ、手動でのインストールが必要となる。
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