プログラマー向けのQ&A コミュニティサイトである「Stack Overflow」は本日、OpenAIとの新たなパートナーシップを発表した。両社はStack Overflowの正確で検証されたデータを統合することで、AIモデルがより優れたコーディングサポートを行える未来を実現する。加えて関係者によると、両社はいくつかの重要な分野で協力し、両プラットフォームを強化するとのことだ。
プレスリリースによると、OpenAIはStack Overflowの検証された技術的知識を直接ChatGPTに統合し、ユーザーがプラットフォーム上の何百万人もの開発者から信頼された、正確で高度な技術情報やコードに簡単にアクセスできるようにするとのことだ。
統合の目的は、強化されたコンテンツとStack Overflowコミュニティからのフィードバックを通じて、OpenAIのAIモデルを最適化することにある。OpenAIは、ChatGPT内でStack Overflowコミュニティのオーサーシップをマークしたいと考えているとのことだ。
Stack Overflow自身も、OverflowAIという独自AIモデルの開発の一環として、OpenAIの技術を利用する。
両社間の最初の新しい統合と機能は、2024年前半に期待されている。
OpenAIのCOOであるBrad Lightcap氏は、OpenAIのモデルが「できるだけ多くの言語、文化、テーマ、業界」から学ぶことを望んでおり、特に開発者コミュニティが重要であると語る。彼は、このコラボレーションがOpenAIとStack Overflowの双方に利益をもたらすと考えている。
過去のいきさつを知っている人からすれば、このパートナーシップは驚くべき物だろう。2022年の末には、Stack Overflowが品質上の懸念からChatGPTが生成したコンテンツをコミュニティから禁止するという措置を講じていた。これについては物議を醸し、一部のコミュニティメンバーは、プラットフォームがAIコンテンツに対して十分に強い姿勢をとっていないと不満も述べていた。だが、両社は今手を取り合うことを決めたようだ。
ただし、Stack OverfllowがChatGPTの生成したコンテンツの受け入れを可能にするかどうかは現在はまだ明らかにされていない。
Stack Overflowは昨年4月、生成AI機能の実験を開始し、プラットフォームに知識を提供する開発者に「報酬」を与えるモデルを作ることを約束した。7月には、Stack Overflowの5,800万件を超える質問と回答のデータベースを基に、ユーザーが質問を投げかけて回答を受け取ることができる会話型検索ツールを発表していた。
また、Stack Overfllow自身はこれに先立つ2月に、Google Cloudと提携し、GoogleのAIモデルGeminiがStack Overfllowから直接コーディングの提案を取得できるようにしていた。
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