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Android 15、Bluetooth 6.0の新機能「Channel Sounding」をいち早く採用

Y Kobayashi

2024年9月7日

Googleが先日リリースしたAndroid 15が、次世代Bluetooth規格の革新的機能をいち早くサポートしていることが明らかになった。Bluetooth SIGが今週発表したBluetooth 6.0仕様に含まれる「Channel Sounding」機能が、すでにAndroid 15に実装されているのである。

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Bluetooth機器での位置測定精度が飛躍的に向上

今回新たにBluetooth 6.0で採用されたChannel Soundingは、Bluetooth対応デバイス間の存在、距離、方向を高精度で測定できる新機能だ。これまでのBluetooth機器では、受信信号強度指標(RSSI)を用いた距離推定が一般的だったが、精度に課題があった。Channel Soundingは、この問題を解決し、10〜30cm単位の高精度な距離測定を可能にする。

これは、同じような機能が既にAppleのAirTagで実現している。屋内で見失ったAirTagは、iPhoneなどの「探す」アプリを使えば、かなりの精度でその位置まで突き止める事が出来る。この精度と利便性は、超広帯域無線 (UWB) によって実現している。Bluetooth 6.0のChannel Soundingは、これと同様の機能をBluetooth機器にもたらすものだ。

Android 15には、すでにChannel Soundingをサポートするためのハードウェア抽象化レイヤー(HAL)APIやフレームワークAPIが組み込まれている。さらに、プラットフォーム開発者向けのサンプルアプリも用意されており、Google側の準備は整っているようだ。

ただし、現時点ではChannel Soundingに対応したBluetooth機器はまだ存在しない。Bluetooth 6.0仕様が発表されたばかりであり、対応チップを搭載した新デバイスの登場や、既存デバイスのファームウェアアップデートには、数か月から数年の時間を要する可能性がある。

Channel Soundingの広範な応用と普及への期待

Channel Soundingの実用化により、様々な分野での応用が期待される。具体的には、屋内ナビゲーション、近接検知、物品追跡、デジタルカーキーなどの機能が大幅に改善される可能性がある。特に、スマートタグなどの追跡デバイスの精度向上は、ユーザーにとって大きなメリットとなるだろう。

また、Channel Soundingは従来のBluetooth技術と比較して、セキュリティ面でも利点がある。高精度な位置測定により、中間者攻撃(MITM)などのセキュリティリスクを軽減できる可能性がある。

Bluetoothは、UWB技術と比較して圧倒的に普及しているため、Channel Soundingの実用化は大きなインパクトをもたらすと予想される。スマートフォンやIoTデバイスのほとんどがBluetooth対応であることを考えると、この新機能の影響力は計り知れない。

Android 15が先行してChannel Soundingをサポートしたことで、今後のBluetooth 6.0対応デバイスの開発が加速することが期待される。ユーザーにとっては、より正確で便利な位置情報サービスや、セキュアなデバイス間通信の実現に一歩近づいたと言えるだろう。


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