NVIDIAのコードネーム「Blackwell」と呼ばれる次世代GPUを搭載したゲーミンググラフィックボード、RTX5000シリーズは2024年発売と見られている。そうなると、まずはRTX5090と見られるフラッグシップ製品をリリースし、その後に他の製品をリリースするのが通例だったが、著名なリーカーからの情報では、NVIDIAは今回これまでとは異なる製品戦略を取る可能性が報告されている。
リーカー@kopite7kimi氏によれば、NVIDIAはフラッグシップ製品のRTX5090の前に、まずはRTX 5080の出荷を開始するかもしれないとのことだ。と主張した。新世代のGPUは通常、フラッグシップ製品から展開が始まっていたため、この戦略は異例と言える。
コードネーム「Blackwell」と呼ばれる次期RTX 5000シリーズ・グラフィックボードのリリースは、2024年後半から2025年前半の間と見られている。NVIDIAは現在AIサーバー向け製品で忙しく、コンシューマ向けは優先度が下がっているとも言われているが、それでも大方の予想では、RTX5090とRTX5080が2024年末までに、ミッドレンジとメインストリームは2025年に発売されると見られていた。
YouTuberのMoore’s Law is Deadは最近、ハイエンドGPUのみが2024年に発売されると主張する動画を上げたが、それに対しkopite7kimi氏がRTX5080が最初にデビューするはずだと反論した形だ。
なぜNVIDIAがトップモデルである、RTX5090ではなくRTX5080から展開を始めるのかという理由についてはいくつか考えられる。まず、ひとつには、NVIDIAが今年後半にデータセンター向けGPU「Blackwell」を発表する予定であり、そうなればスペックや性能に関する情報が自ずと明らかになる。
その情報を最も欲しているのはAMDだろう。既にGPU開発を進めているAMDとして、今更設計を変更する事などは到底不可能だが、NVIDIAの動きを見て、それに応じて価格を調整する可能性はある。
NVIDIAとしてはAMDに手の内を明かしたくないため、フラッグシップGPUの発表やそのスペックの公開を温存しておきたいのかも知れない。
また、RTX 5080自体が現在販売されている最も強力なNVIDIA GPUであるRTX4090を上回る可能性があるため、ライバルの動きを見据えて、RTX5090を取っておきたい可能性がある。ライバルのAMDも今年RDNA 4ラインナップを発表するとされているが、これはミッドレンジ製品のみで構成されるとされている。ただ、ここら辺もまた少し揺れており、Benchlifeは新Radeonシリーズが2025年まで遅れる可能性を報告している。
Intelは2024年に同社初のエンスージアストクラスGPUを発表する予定だが、恐らくRTX5080とは勝負にならないだろう。
加えて、RTX5000シリーズ用のクーラーが現在テスト中で、250Wから600Wまでの4つの設計が明らかになった事もBenchlifeによって報告されている。試験的なワット定格は必ずしも最終製品を反映するわけではないので、5090が実際に600W近いワット数を必要とすることはないだろう。
Sources
コメント