既にTrendForceの調査からもその兆しは見えていたが、SSD価格は安定するか、今後下落に向かいそうだ。NANDフラッシュメーカーのKioxiaに続き、SamsungやSK hynix等の他社もNANDフラッシュメモリの生産増強を開始したとのことだ。
Samsung、SK hynix、Western Digitalなども生産を増強
SSD価格は2022年後半のPC需要急減により、在庫過剰となった事から大きく下落した。
これを受けてメモリメーカーは生産量を30~50%削減し、供給を絞ることで在庫を消化させ、価格下落トレンドからの転換を図ろうとした。実際Samsungの一部向上は稼働率10%まで低下し、Western DigitalやMicronも稼働率が50%未満にまで低下させたという。
この試みは成功し、2023年末にはSSD価格も上昇に転じ、ここ数ヶ月は上昇トレンドが続いていた。これはメーカーの財務にも好影響を与える結果となった。
だがそのSSD価格も今後は安定、もしくは下落する可能性がありそうだ。Chosun Dailyによると、韓国のSamsungとSK hynix、米国のWestern Digitalがフル生産を再開しているという。SamsungのNANDフラッシュ生産能力は約70%まで上昇し、SK hynixは大容量eSSDなど大容量NAND製品の生産を強化している。NANDフラッシュ生産第3位のWestern Digitalは、生産稼働率を約90%まで引き上げたとのことだ。
既に日本のKioxiaは2022年末に30%だった稼働率を、先月にはフル稼働にまで戻したことが日本経済新聞によって伝えられている。
一部の専門家は、急速な増産が需要を上回り、NANDフラッシュの価格上昇を抑制する可能性を懸念している。韓国産業経済通商研究院のKim Yang-peng研究員は、「AIデータセンターで使われる大容量NANDを除けば、NAND市場全体が回復しているとは言い難い。突然の生産急増は、上昇していたNAND価格を引き下げる可能性が高いでしょう」と、述べている。
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