Appleは伝統的にTSMCの最先端ノードを独占的に使用してきたが、この関係はまだしばらく続くようだ。AppleのCOOであるJeff Williams氏が極秘裏に台湾を訪れ、TSMCの重役と会談し、TSMCの2nmプロセスの最初のロットを確保する契約について話し合った事が、台湾の経済紙、經濟日報によって伝えられている。両社が合意に至れば、今年だけでTSMCの収益が数十億ドル増加する可能性がある。
Appleの2nm確保はTSMCの大きな収益となる
Appleのこうした動きは今回が初めてではない。TSMCが初めて3nmプロセスの生産を開始したとき、Appleはその3nm生産の最初のロットを契約するためにTSMCに向かった。その技術「N3B」は、iPhone 15 Proに搭載されている、世界初の3nmモバイルチップである「A17 Proチップ」の製造に使われた。新しいiPad Proに搭載されているAppleのM4チップは、この3nmテクノロジーの進化版「N3E」を使用している。
經濟日報によると、AppleのJeff Williams氏は最近台湾を訪れ、TSMCのC.C.Wei最高経営責任者(CEO)と会談し、2nmウェハーの最初のロットを確保するための提携の可能性について話し合ったという。Appleは以前から、TSMCの2nm技術の主要顧客であると伝えられているが、この2nmチップをいつリリースするかは意見が割れている。
2025年のiPhone 17のラインナップでデビューする見込みとする話もあれば、2025年は第3世代の3nmプロセスを採用するため、最初の2nmシリコンは2026年後半になるとの話もある。
AppleとTSMCの2nmウェハー契約に関連する具体的な情報がないため、この報道はまだかなり曖昧なものとして見た方が良いだろう。
ただし、Appleが最初の2nmを確保すると仮定すると、2024年にTSMCの売上高に186億ドル、次いで未公表の期間に310億3000万ドルを上乗せできる可能性があるとのことだ。
經濟日報は各2nmウェハーの価格について言及していないが、TSMCのどの3nm製品よりも高価になることは間違いないだろう。3nmで見られたようにQualcommやMediaTekなどはこの価格を理由に、2nmへの移行を1年は待つことになり、Appleの優位性は揺るがない可能性も高い。
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