2022年頃から急速に話題となった“生成AI”だが、MicrosoftやOpenAI、Googleと言った競合他社が矢継ぎ早にプロダクトを発表していく中で、Appleは1年以上具体的な取り組みを発表していないが、水面下での開発は進められており、今年のWWDC 2024にて、ついにiOS 18と共にその成果が大々的に発表されると言われている。
これまでも水面下でのAIスタートアップの買収が報じられたAppleだが、新たに2023年12月にフランスのAIスタートアップ「Datakalab」社を買収していたことが今になって明らかになった。
Datakalabは、Xavier Fischer氏とLucas Fischer氏の兄弟によってパリに設立されたAIとコンピュータ・ビジョン技術を専門とするスタートアップで、デバイス上で動作する「低消費電力、ランタイム効率、ディープラーニング・アルゴリズム」を得意としていた。現在は閉鎖されている同社自身のサイトでは、以下の様に紹介されていた:
Datakalab社はフランスのテクノロジー企業で、公共空間の流れを測定するためのコンピューター画像解析アルゴリズムを開発しています。画像は瞬時に匿名化された統計データに変換され、100ミリ秒でローカル処理されます。
Datakalabは画像や個人データを保存せず、統計データのみを保持します。Datakalab製品は “プライバシー・バイ・デザイン”の原則に従って作られています。
報道によると、AppleはDatakalabに100%出資したという。2人の創業者はAppleに入社しなかったが、他の数人の従業員はAppleに転職したと報じている。
Datakalabは、過去にフランス政府と提携し、人々のマスクの着用有無をチェックするツールを交通システムに導入したり、Disney社との提携も行っていた。
AppleがこのAI企業に興味を持ったのは、次期iOS 18にAI機能を導入する計画に沿ったものだろう。また、Datakalabはコンピューター・ビジョン技術の経験を持っているため、Appleは将来的にVision Proのためにそのスキルを使う可能性がある。
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