Appleが2024年に発売予定のApple Watch Series 10に、多くの新機能を搭載する可能性が高まっている。複数の信頼できる情報源によると、次世代のApple Watchは睡眠時無呼吸症候群を検出する機能を備える見込みだとのことだ。
Apple Watch Series 10、睡眠時無呼吸症候群検出に挑戦
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まったり、浅くなったりする深刻な睡眠障害だ。日本国内では人口の2~4%程度が睡眠時無呼吸症候群に罹患していると推定されており、男性では約9%、女性では約3%の有病率が報告されている。BloombergのMark Gurman氏の報告によると、Apple Watch Series 10は、既存の睡眠追跡機能を基盤として、この症状を検出する能力を獲得するようだ。ユーザーの様々な健康指標を考慮し、睡眠時無呼吸症候群の兆候がある場合、医療専門家への相談を促す通知を送る仕組みになるという。
しかし、この新機能の実装には課題もある。9to5Macの報道によれば、睡眠時無呼吸症候群の検出には、数日間連続してApple Watchを装着して睡眠する必要があるとされている。さらに、この機能は発売時には利用できず、ソフトウェアアップデートで後日提供される可能性が高い。
注目すべきは、この機能が血中酸素飽和度の測定に依存している点だ。現在、AppleはMasimoとの特許紛争により、米国ではこの機能を一時的に削除している。そのため、Apple Watch Series 10で睡眠時無呼吸症候群をどのように検出するのか、詳細は不明なままだ。この紛争の行方が、新機能の実装時期に大きな影響を与える可能性がある。
Apple Watch Series 10、デザインと性能も大幅進化
睡眠時無呼吸症候群検出機能以外にも、Apple Watch Series 10には多くの改良が加えられる見込みだ。複数の情報源によると、新モデルは現行モデルよりも「目に見えて薄く」なるという。これは、2015年の初代モデル発売以来、最大の更新になる可能性がある。
サイズに関しては、現行の41mmモデルが廃止され、45mmと49mmの2サイズ展開になるとの情報もある。これにより、Apple Watch Ultraのようなよりダイナミックなデザインになる可能性が高い。ただし、9to5Macの報道では、新モデルは44mmと48mmになる可能性も示唆されている。
防水性能も向上する見込みだ。9to5Macの報道によれば、Apple Watch Series 10は最大20メートルの深さまで高速水中スポーツに対応する認証を取得するという。これにより、現在Apple Watch Ultraにのみ搭載されている「深度」アプリが、Series 10にも搭載される可能性がある。
その他の改良点としては、アップグレードされたECG/心拍数センサーの搭載が挙げられる。これにより、新機能の追加や既存機能の精度向上が期待できる。また、健康データの処理方法も変更される可能性がある。例えば、心房細動の検出をApple Watch本体ではなく、iPhoneのヘルスアプリで行うようになるかもしれない。
また、新しいウォッチフェイスも登場する。環境光に反応する「Reflections」や、ヨットレース用の「Regatta」などが用意される見込みだ。特に「Regatta」はApple Watch Ultraにも対応する可能性があり、これはApple Watch Ultra向けのHermèsバンドが初めて登場する兆候かもしれない。
Apple Watch Series 10の詳細は、9月10日に開催される「It’s Glowtime」イベントで明らかになる予定だ。同イベントでは、iPhone 16シリーズも発表される見込みであり、Appleファンにとって、1年のうちで最も大きな製品発表イベントになるだろう。
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