Appleは新たなiPad ProでM3ではなく、M4チップを採用すると噂されている。既に同社はA17 ProチップやM3チップでTSMCの3nmプロセスを採用している事から、次に登場するM4チップも当然これを採用している事は予想される動きだが、最新の情報によるとAppleの最新のM4チップはこれまで同社が採用してきた初期型の3nmプロセス「N3B」ではなく、TSMCの改良された最新の「N3E」プロセスが採用される可能性があるようだ。
第2世代の3nmプロセス「N3E」
TSMCの初の3nmプロセス「N3B」は既にA17 Proチップや、M3ファミリーチップで採用されている同社の最新ノードだ。だが、N3Bは歩留まりが55%程度と高くないことが指摘され、そのコストの高さから、Appleだけしか採用が出来ないノードと言われていた。3nmプロセスの第2世代「N3E」は、N3Bに比べて歩留まりも改善され、演算性能や電力効率にも改善が見られるという。
台湾の経済紙、工商時報はM4が改良された製造プロセスに移行すると報じており、歩留まりの改善によってAppleは多くの供給量を確保することで、部品コストを効果的に削減することができると報じている。同じSoCは、エントリーレベルのMacなど、今後発売される他のマシンにも搭載されると言われている。AI PC戦略を急いでいるAppleとしては、AIパフォーマンスを誇るチップを普及させようとするのは当然の流れだろう。
工商時報はまた、以前から報告されているAppleの次期Mチップのバリエーションについて補完する形で、現在3つのバリエーションのM4チップが存在していることを報告している。
ベースとなるM4は「Donan」というコードネームが付けられており、それに続くよりパワフルな「Brava」は、おそらくアップデートされたMacBook Proファミリーに搭載され、おそらくM4 ProとM4 Maxと呼ばれることになると見られる。最後に「Hidra」だが、これは以前報告されたM4 Ultraに属するもので、次期Mac ProとMac Studioに搭載されると予想されている。
全てはまもなく明らかになるが、M3チップが登場してからまだ半年も経たないうちでの次世代チップの登場と言う事で、恐らくM3チップとM4チップは共通する部分も少なくないと見られる。恐らく差別化要因としては、AI関連の機能強化をもたらすNPUの大幅な性能アップだろう。Appleの次期iPhoneに搭載されるのA18 ProチップもiOS 18のオンデバイスAI処理をIをサポートするため、この部分で大幅なアップグレードを受けると言われている。
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