Valveは、運営するオンラインゲームプラットフォーム「Steam」において、飾り気のない“ゲームレコーディング”と名付けられた機能の展開を開始した。これはその名の通り、ゲームプレイを簡単に録画することが出来るもので、追加の録画ツールが不要なSteamクライアント組み込みの機能となる。
ゲームのイベントを見返したり、シェアが簡単にできる組み込みの録画機能
Steamのゲームレコーディング機能は既にいくつもあるゲーム録画ツールと基本的には同じような機能を提供する。ユーザーは録画したクリップを使って、自分のプレイを見返したり、関連する部分を編集したり、さらにはSteamクライアントから直接フレンドとクリップを共有したりすることができる。
他の録画ツールと比較して特筆すべき特徴の一つは録画中に表示されるSteamタイムラインだろう。対応ゲームでは注目のゲームイベントが発生するとイベントマーカーが自動で生成され、簡単に印象的なシーンを見返すことが可能になる。Steamの実績とスクリーンショットも自動的にマーカーを作成してくれるので、Steamユーザーには嬉しい機能だ。
もちろん、自分でマーカーを追加して、後で見返すときの目印にすることも可能だ。
録画には、「バックグラウンド録画」と、「オンデマンド録画」機能がある。バックグラウンド録画機能は、プレイヤーがあらかじめ設定した録画時間とストレージサイズの中で、ゲームの実行中に自動で継続的に映像を録画し保存する機能だ。プレイ中に後から“録画しておけば良かった”と言う後悔を軽減する事に役立つだろう。オンデマンド録画は、ホットキーによって手動で開始・停止できる録画機能だ。
リプレイ機能を使えば、プレイヤーはSteamオーバーレイから直接、最新の録画映像を素早く確認することができる。Valveはまた、シンプルで軽量な編集ツールを導入し、録画した映像をクライアントの「録画とスクリーンショット」インターフェイスから切り取って、MP4ビデオとしてチャットなどでフレンドと共有できるようにもしている。
このツールはデスクトップを録画することはないのでプライバシーも保護される。また、どのオーディオチャンネルを録画に含めるかを選択することが可能だ。クリップを共有するために、Valve は MP4 へのエクスポート、Steam モバイルアプリへの送信、一時的なリンクの作成など、さまざまなオプションを提供している。
また、ユーザーとして気になるところは録画時のゲームプレイへの影響だろう。Steamのゲームレコーディング機能を用いることで、プレイヤーにはどのようなパフォーマンス低下が予想されるかについて、Valveは次のように述べている:
Steamゲームレコーディング は、プレイ中のゲームからコンピュータリソースをできるだけ奪わないことを目標に設計されています。NVIDIAとAMDのグラフィックカードを活用することで、ビデオ録画の作成にかかるパフォーマンスコストの大部分を取り除くことができます。これらのグラフィックカードがないシステムで実行すると、システムのCPUがビデオ録画を作成するために使用され、これらのシステムではパフォーマンスに顕著な影響を引き起こす可能性があります。
更に、Valveの携帯ゲーム機「Steam Deck」でも利用可能で、プレイヤーはSteam Deckでのプレイ中に直接映像を撮影し、共有することができる。
Steamのゲームレコーディングは、ベータ機能での展開となるため、利用するためには最新のSteamクライアントをインストールし、その後「設定」>「インターフェイス」>「ベータへの参加」ベータオプションのいずれかを選択し、ベータテストへの参加を行う必要がある。その後、「設定」>「ゲームレコーディング」「バックグラウンド録画」または「オンデマンド録画」を選択すれば利用することが可能だ。合わせて、ValveはこちらのSteamフォーラムでフィードバックを募集している。
Source
- Steam: ゲームレコーディング
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