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Steamは少数精鋭で運営されており、平均給与額は2億円以上であることが判明

Y Kobayashi

2024年7月18日

PCゲームをプレイするために、多くのユーザーは恐らくSteamを使っているか、もしくは使った事があるのではないだろうか。今でこそMicrosoftやEpic、UBIsoftといった多くのオンラインゲーミングプラットフォームが登場しているが、その黎明期から存在しているSteamは、依然として大きなシェアを握っている。だが、そんな世界最大のオンラインゲーミングプラットフォームを運営するValveが、驚くほど少人数で運営されていることが明らかになった。

少数精鋭で世界最大のプラットフォームを運営

Valveは、世界最大のPCゲーミングプラットフォーム「Steam」を運営する会社として知られているが、その従業員数は驚くほど少ない。2021年の時点で、Valveの総従業員数はわずか336人だった。これは、同規模の収益を上げる他のゲーム会社と比較すると、驚異的に少ない数字である。

例えば、2024年に75億ドルの収益を上げたEAは1万3000人以上の従業員を抱えているのに対し、Valveは2021年に推定65億ドルの収益を、わずか350人程度の従業員で達成している。この効率性は、Steamを通じて行われる取引の一部をValveが徴収する、手数料収入の収益性の高さにあると言える。

特に注目すべきは、Steamの運営に携わる従業員数である。2021年時点で、Steamの部門にはわずか79人しか在籍していなかった。これは、年間1万1000本以上のゲームがリリースされるプラットフォームの規模を考えると、信じがたい数字だ。

Valveの従業員数は2003年から2012年にかけて着実に増加し、78人から351人になった。しかし、それ以降は325人から375人の間で安定している。一方で、総給与支払額は増加を続け、2011年の約3億ドルから2021年には4億5000万ドル近くまで上昇した。

この結果、従業員一人当たりの平均総支給額は2011年の約48万3000ドルから、2021年には132万ドルにまで跳ね上がっている。ただし、この平均値は部門ごとに大きな差がある。例えば、2021年の管理部門の平均給与は450万ドルと突出して高く、一方でハードウェア部門は約50万ドルと最も低かった。

Valveの従業員数の少なさは、同社の製品ラインナップが限られている理由の一つとも考えられる。しかし、Steam Deckの成功を受けて、特にハードウェア部門の拡大が予想される。

これらのデータは、通常は極めて秘密主義なValveの内部構造に関する貴重な洞察を提供している。PCゲーミング業界の中心的存在であるValveが、このように少人数で運営されていることは、同社の驚異的な効率性を示すとともに、その独特な企業文化を反映しているといえるだろう。

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