Google Pixelスマートフォンは、しばしば通信の安定性が批判されてきたが、間もなく発売するPixel 9シリーズではこの点が大きく改善されるらしい。新たに搭載される新型のSamsung Exyno 5400モデムにより、通信性能や省電力製が大幅にアップする見込みだ。
Pixel 9シリーズでは新たなモデムにより通信性能が大幅にアップ
Google Pixel 9シリーズに採用された新型モデム「Exynos 5400」は、これまでのPixelデバイスの弱点であった通信機能を大きく改善するかもしれない。Android Authorityが独自に入手した情報によると、Pixel 9、Pixel 9 Pro XL、そしてPixel 9 Pro Foldの全モデルにこの新モデムが搭載されていることが確認された。Device Info HWアプリを通じて得られたスクリーンショットでは、ベースバンドセクションに「g5400c」というパーツ番号が記載されているが、これはExynos Modem 5400に対応しているようだ。
この新モデムの採用は、特にPixel 6シリーズで顕著だった接続の不安定さや電池消費の問題に対する直接的な対策となる。Googleは過去のモデルでも徐々に改善を重ねてきたが、Exynos 5400の導入により、Pixelユーザーの長年の要望に応えることとなった。
Exynos 5400モデムの主な特徴として、まず効率性の向上が挙げられる。4nmプロセスで製造されたこのチップは、前世代のExynos 5300モデムと比較して、全体的な効率が改善され、これによりバッテリー持続時間の延長が期待できる。また、通信速度においても大幅な向上が見込まれており、最大14.79Gbpsのダウンリンク速度を実現する。これは前モデルの10Gbpsから比べると大幅な飛躍だ。特にFR1周波数帯での高速通信が可能となり、日常的な使用シーンでのパフォーマンス向上が期待される。
Exynosモデム5400は、FR1周波数帯域で380MHzの帯域幅を実現した初めてのソリューションです。 3つの100MHzと2つの40MHzの計5つのキャリアが、1つの完全な周波数になっています。 その結果は? 1024QAM**で最大11.2Gbpsの優れたFR1のみの転送速度を実現します。 一般的にFR2と比べて信号減衰の問題が少ないFR1周波数帯域を最大限に活用することで、モデムはより安定かつ効率的な接続を提供します。
さらに注目すべき点として、Exynos 5400モデムはRelease 17接続性を備えており、これによりPixel 9シリーズで衛星通信機能が利用可能となる。この機能は緊急時や通常の携帯電話ネットワークが利用できない場所での通信手段として、ユーザーの安全性と利便性を大きく向上させる可能性がある。
遅延の改善も見込まれており、全体的な接続性が向上する。特に信号強度の弱い環境でのパフォーマンスが改善されることで、都市部から郊外まで、より安定した通信体験を提供できるようになるだろう。
この技術進歩はGoogleのスマートフォン戦略全体にとって重要な意味を持つ。SamsungのGalaxy S24およびS24 Plusで既に採用されているこのモデムを、GoogleがPixel 9シリーズに導入したことで、高性能なモバイル通信技術の普及が加速する可能性がある。これは、モバイル市場全体の技術革新を促進し、ユーザー体験の向上につながる可能性がある。
Pixel 9シリーズの実際のパフォーマンスについては、8月22日の発売後に詳細なレビューが明らかになることだろう。しかし、Galaxy S24で既に採用されている実績から判断する限り、Pixel 9シリーズはより高速で安定した通信体験を提供し、バッテリー効率も向上させる可能性が高い。
Sources
- Android Authority: Confirmed: The Pixel 9 phones have a new modem, and that’s a big deal
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