Intelが提供するAI Playgroundアプリが大幅なアップデートを受け、最新のLunar Lake CPUに対応した新バージョンがリリースされた。AI Playgroundは、ユーザーがAIベースのユーティリティに慣れ親しむことを目的とした無料のソフトウェアツールだ。
IntelのAI Playgroundアプリの概要と最新アップデート
今回のアップデートでは、バージョン1.21bへと進化し、新たな機能が追加されている。主な新機能には以下が含まれる:
- 新しいテーマとルック
- チャット会話の保存機能
- より多くの大規模言語モデル(LLM)から選択可能な「LLMピッカー」
- フォントサイズの変更機能
- 画像生成時のアスペクト比ツール(ピクセル数指定可能)
AI Playgroundを使用するには、専用のAIハードウェアであるNeural Processing Unit(NPU)が必要となる。対応するCPUには、Meteor Lake(Intel Core Ultra 100シリーズ)と新しいLunar Lake(Intel Core Ultra 200Vシリーズ)が含まれる。また、8GB以上のメモリを搭載したIntel Arc GPUを持つPCでも利用可能だ。
AI Playgroundの機能
AI Playgroundは、主に「Create」「Enhance」「Answer」の3つの機能を提供している。
- Create: テキストから画像を生成する機能で、さまざまなモードや解像度、設定オプションが用意されている。
- Enhance: デジタル画像の簡単なアップスケーリングやスタイル変更が可能。
- Answer: オフラインのLLMを使用して、芸術、科学、歴史などの一般的な質問に答えたり、ローカルドキュメントの要約や翻訳、創造的な文章作成やコーディングのサポートを行う。
これらの機能に加え、AI Playgroundには3つのLLM(Phi3、Qwen2、Mistral)が組み込まれており、さらにユーザーは互換性のある独自のPyTorch LLMをインストールすることもできる。
AI Playgroundの最大の特徴は、100%ローカルで動作することだ。すべてのAI計算、プロンプト、出力がユーザーのシステム上で行われるため、第三者に情報が転送されることはない。これにより、ユーザーはAIアプリのすべての入出力を完全に制御でき、プライバシーを確保することができる。
このローカル処理能力は、Microsoft CopilotのPC機能に対する優位性となる可能性がある。例えば、Copilotの注目機能であるPaint Cocreatorはインターネット接続を必要とし、Recall機能はセキュリティ上の懸念がある。一方、AI Playgroundはこれらの問題を回避しつつ、AIの機能を提供している。
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