本記事はNVIDIAの公式発表を受けて初出から大きく変更されました。
先日NVIDIAが4年ぶりに掘り起こして話題にしたエイプリルフールネタは、やはり形を変えてリリースされるようだ。NVIDIAは最新のAIモデルを用いて、ユーザーのゲームプレイをアシストする「Project G-Assist」に取り組んでいる事を明らかにした。
G-Assistはゲームプレイのアドバイスを与えてくれる
Computex 2024の発表の一環としてNVIDIAが明らかにした「Project G-Assist」は、ゲーマーがゲームプレイ中に疑問に思ったことを、ゲームプレイから離れることなくAIに尋ね、瞬時に回答を得られるようにするような機能だ。
G-Assist AIフレームワークは、ユーザーの音声、テキスト入力、ゲームウィンドウ内のスナップショット、ゲームのシステムから入力を受け取る。スナップショットは、AIビジョン・モデルに入力され、コンテキスト認識とアプリ固有の理解を提供する大規模言語モデルとデータベースを組み合わせて処理し、テキストから音声に出力したり、テキストのままユーザーに返す事でユーザーのゲームプレイを手助けするものだ。AI処理はGeForce RTXグラフィックボードを搭載したAI PC(とNVIDIAは書いている)や、クラウドによって実現される。
実際の動作はユーザーがマイクやテキストチャットで入力することによってAIと対話する形になる。NVIDIAは、これらのツールがゲーム開発者によって統合され、特定のゲームのための深いデータセットで訓練された場合に、どれほど強力になるかを示す実例として、人気ゲーム『ARK: Survival Ascended』で用いる実例を作成し、公開した。
ユーザー:最高の初期ゲーム武器は何ですか?また、そのクラフト材料はどこで見つけられますか?
アシスタント:最高の初期ゲーム武器は槍です。ノックバック効果があり、生存に不可欠です。槍をクラフトするには、木材、火打石、繊維が必要です。木材は木から手や斧で集め、火打石は岩をピッケルで採掘し、繊維は茂みから集めます。
また、Project G-Assistは、プレイヤーが自分のハードウェアでゲームから可能な限り最高のパフォーマンスを引き出すために使用することもできる。
フレームレート、電力使用量、PCレイテンシ、その他のハードウェア統計情報を追跡してグラフ化し、必要に応じて改善方法を提案してくれる。また、フレームレートの目標を尊重しながらGPUの電圧を動的に下げるなど、ワットあたりのパフォーマンスを向上させる方法を見付ける手助けもしてくれるという。
こうした形で、G-Assistはあくまでもユーザーの質問に回答するアドバイザー的な役割に徹するようだ。以前エイプリルフールネタで披露されたように、離席時に代わりにプレイしてくれたり、一緒にプレイしてくれると言った形とは異なる物になる。
ただし、AIの進歩はまさに日進月歩であり、近い将来そうした形で人間のように手助けしてくれるゲーム内キャラクターが現れる事も想像に難くなく、確実に登場してくることだろう。
NVIDIAは、Project G-Assistがゲーマー向けにいつ利用可能になるかはまだ発表していないが、ゲーム開発者に対し、このAI機能に関するより詳細な情報を入手するため、Webページにサインアップするよう求めている。
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